ジブリの法則は本当にある?作品放送後に株価が変動すると言われる本当の理由

投資家たちの間にはさまざまなジンクスが存在します。

 

そのうちの一つが「ジブリの法則」です。

果たして、ジブリの法則とは実際に存在するのでしょうか?

 

この記事では、ジブリの法則の信ぴょう性と、ジブリの法則が起こる本当に理由について迫ります。

 

ジブリの法則とは

ジブリの法則は「ジブリの呪い」とも呼ばれ、投資家たちから恐れられています。

「金曜ロードショーでジブリ作品が放送されると、放送終了後に相場が荒れる」というアノマリーであり、為替市場において日本株価が急落したり、株式市場において株価が大きく動いたりと、さまざまな値動きがあるというのです。

 

アニメ界において不動の地位を占めているスタジオジブリの傑作アニメ作品。

スタジオジブリは1984年にアニメ映画「風の谷のナウシカ」を公開して以降、「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」「もののけ姫」といった映画史に残る大ヒット作を次々と生み出しました。

 

現在でも「崖の上のポニョ」など子どもが楽しめる映画を公開しており、1980年代の人たちから子どもまで、幅広い年代に支持されています。

 

ジブリはこれまで20本を超える作品を公開しており、放送されれば高い視聴率を見込める人気作品。

そんな、ジブリ好きには待ち遠しい金曜ロードショーが、投資家たちから「ジブリの呪い」とまで言われて警戒されていると言うのですから、面白いものですね。

 

とくに、第一金曜日の「米雇用統計発表」と「日本の3連休」、さらにジブリ作品の放送日が重なる日は相場が荒れると警戒されています。

 

以下は2013年にジブリ作品が放送された週明けの日経平均株価の値動きの一例です。

 

放送日 ジブリ作品 金曜日の
終値
月曜日の
安値
米雇用
統計発表
2013/1/4 ハウルの動く城 99
2013/1/11 コクリコ坂から 50
2013/7/5 耳をすませば 200
2013/7/12 平成たぬき合戦ぽんぽこ 44
2013/7/19 猫の恩返し 75
2013/8/2 天空の城ラピュタ 240
2013/9/6 紅の豚 256

 

確かに、米雇用統計発表に重なった14日「ハウルの動く城」、75日「耳をすませば」、82日「天空の城ラピュタ」の放送時には株価が急落しています。逆に96日「紅の豚」の放送時には大幅な値上がりとなっています。

 

続けて、2019年のジブリ作品が放送された日の値動きを見てみましょう。

201910月時点では、ジブリ作品は8月に3週連続で放送されています。

 

放送日 ジブリ作品 金曜日の
終値
月曜日の
安値
米雇用
統計発表
2019/8/16 千と千尋の神隠し 144
2019/8/23 崖の上のポニョ 449
2019/8/30 天空の城ラピュタ 78

 

8月23日の「崖の上のポニョ」放送時には、なんと前日比449円と大幅な急落となっています。

しかし、それ以外の日にちではなんともいえません。

 

このように、実際にはジブリの法則に科学的根拠はなく、現代の相場の理論では説明することのできない「アノマリー」として理解されています。

 

なぜジブリの法則は起こる?考えられる2つの理由

では、なぜジブリの法則が起こるのでしょうか?それには2つの理由が考えられます。

 

放送日と、米雇用統計の発表が重なっている

一つ目は、前述したとおり、米雇用統計の発表がジブリ作品の放送と重なるためだと考えられます。

 

米雇用統計とは、「失業率」や「非農業者部門雇用者数」など、全10項目からなるアメリカの雇用状況を記した統計のことで、毎月第一金曜日に発表されます。

 

アメリカの経済は大きな影響力があるため、米雇用統計は世界における最大の経済指標とされてきました。

さまざまな分析家が事前から予想し、その予想に対して実際の発表がどうだったかで、大きな値動きが発生します。

 

当然、日本の日経株価も影響を受け、株価が乱高下します。

 

ジブリは金曜ロードショーでよく放送される人気作品です。

そのため、ジブリの放送日が米雇用統計と重なることが多く、結果として大きな株価の動きを見せるというわけです。

 

人間心理が影響している

もう一つは人間心理の働きです。

 

人はたまたま起こったことに法則性を見出したがります。

「雨が降ると負ける」「一日の初めに〇〇と出会うといいことがある」など、はたから見れば偶然であっても、当人にとっては意味があるように感じる「ジンクス」はたくさんあります。

 

アノマリーとはデータ理論的には説明しえない法則のことを指しますが、ジブリの法則もまさしくそれと同じ。

あるアノマリーを見出すと、統計的にはまちまちであっても、経験的な面から信じたくなってしまうのです。

 

とくに投資はお金が絡んでくるため、避けられるアノマリーであれば避けたいもの。

そのような心理が働き、徐々にジブリの法則というものがささやかれ始めたのでしょう。

 

ジブリの法則意外にも、金融界にはさまざまなアノマリーが存在する

ジブリの法則の他にも、金融界にはさまざまなアノマリーが存在します。

 

<1月効果>

12月末に売却された株が、1月第一週に多く買われて大幅な株価上昇となると言われています。

 

<節分天井彼岸底>

1月効果が2月上旬の節分まで持続し、3月の彼岸頃に下がると言われるアノマリーです。

 

<夏枯れ相場>

夏休みやお盆休みが影響し、市場が閑散とするため、株価が大きな値動きを見せないと言われています。

 

<小型株効果>

実際には小型株と大型株の収益率は同じだが、小型株の方が収益率が高くなるというアノマリーです。

 

<サザエさん効果>

人気アニメ「サザエさん」の視聴率が高いと株価が下がるというアノマリーです。

ジブリの法則とよく似ていますね。

 

これらのアノマリーを信じてもいいですが、実際的根拠はないため、信じ込みすぎて投資方針にしてしまうのはあまりよくありません。

あくまでも参考程度にして、実際のデータの分析を大切にしましょう。

 

まとめ

 以上、ジブリの法則とはどんなものか、またその根拠や理由を見てきました。

 

ジブリの法則はアノマリーの一つです。

アノマリーに科学的な根拠はありませんが、ある種の参考にはなります。

 

ただし、実際投資方針を決める際は、あまり信じすぎない方がいいでしょう。

 

 

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