老後の不安を生活費、医療費、介護費の面から考える。
老後の不安を生活費、医療費、介護費の面から考える。

人生が70年や80年だった時代はもう昔。

いまや人生100年の時代を迎えようとしています。

 

そんな時代に、年金だけで本当に長い老後を暮らしていけるのでしょうか。

リタイア後の人生を楽しむためにも、暮らしにかかるお金を蓄えることの重要性は、否応なしに高まっています。

 

この「長生きリスク」へ備えるためには、どんな対策を講じればよいのでしょうか?

 

人生100年時代とは?

2019年7月に発表された、厚生労働省の「平成30年簡易生命表の概況」によると、日本人の平均寿命は男性で約81.25歳、女性で約87.32歳と、世界最高の水準に達しており、日本は世界的に見ても長寿の国だということがわかります。

 

これを見ると、「なんだ100歳まで生きるのはごく一部の人だけじゃないか」と考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」(平成29年推計)には、日本の平均寿命はこれから更に延び、2065年には女性の平均寿命は90歳を超えるのではないかという試算も出ています。

 

あくまで平均ですので、個人個人がいくつまで生きられるかはそれぞれ異なると思いますが、少なくとも100歳を超える方の人数は、現在よりも多くなることは間違いありません。

 

人生100年時代の長生きリスク・公的年金制度への不安とは?

このように、誰もが長生きできる環境は喜ばしいことでもありますが、反面、長生きをすることでリスクも生じてきます。

 

先日も世間を賑わせたように、公的年金制度への不安もその一つと言えます。

現在の公的年金制度が整備されはじめた1950年頃は、日本の平均寿命は男女ともに60歳前後でした。

 

この頃に比べると、現在の平均寿命は男女ともに80歳を超えるなど大幅に伸びています。

その一方で、0歳から14歳までの子供、いわゆる「年少人口」の数は大きく減少しています。

 

1980年代はじめには、2,700万人規模であった年少人口は、総務省統計局の人口推計によると、平成31年4月1日現在で1,532万人と、前年より19万6千人も減少しています。

日本の総人口も年々減少していますが、総人口の減少が前年比27万人であるということを踏まえると、特に年少人口の減少が著しいことがわかります。

 

また、年少人口が総人口に占める割合は、わずか12.1%と、これからの日本を支えていく世代の人口が大きく減少していることもわかります。

この減少傾向はこれからも継続すると予測されています。

 

日本の年金制度は賦課方式と呼ばれ、現在働いている人達が払い込んだ年金を、高齢者に支給する仕組みという、世代間扶養をもとにした制度になっています。

現役世代がリタイアした世代を支えるという構造になっているため、少子高齢化が進むことで年金制度を維持することが難しくなってくるのです。

 

このように、社会保障に関する費用負担が国の財政に与える影響が年々大きくなっています。

政府は、年金制度を安定して継続するために、年金の受給開始年齢を、現在の原則65歳から引き上げることを検討しています。

 

また年金の受給額についても、現在の金額より引き下げられる方向で検討が進んでいます。

 

老後に必要な金額

厚生労働省が作成した「平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」という報告書によれば、年金支給額は、国民年金は平均で月額5万5千円、厚生年金は月額14万7千円という実績が公開されています。

 

では、この金額で生活を維持することができるでしょうか?

実際には、リタイア前の生活よりも生活水準を下げて生活したとしても、年金の金額だけでは生活を維持することは困難です。

 

つまり、月々の生活費に不足する分は、リタイア前に自分で準備しておく必要があるのです。

 

具体的にいくら資金を用意する?

では、いったいいくら準備すればよいのでしょうか?

 

リタイア前よりも生活水準を下げずに暮らすのであれば、最低でも月額30万円程度は必要でしょう。

たとえば、男性の場合、65歳で定年してから80歳まで生きたとして、15年間分の生活費が必要になります。

 

生活費が月額30万円かかると仮定した場合、厚生年金の受給額約15万円を引いた、残り15万円分を毎月自分で負担しなければならなくなるのです。

1年間では180万円、15年間ではなんと2,700万円もの金額が必要ということになります。

 

それだけではありません。

この金額はあくまで生活費ですので、病気や怪我をしたときの医療費や、介護が必要になったときの介護費などは含まれていません。

 

歳を重ねるごとに医療費や介護費が必要になる可能性は高くなりますので、このような費用を上乗せすると、平均寿命まで生きたとして3,000万円程度は用意しておく必要があるのです。

 

「老後資金2,000万円」は間違いではない?

先日、国会でも話題にもなりましたが、金融庁の報告書(金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」)に記述されていた、「老後資金は2,000万円必要」という説明は、現在の年金制度から考えると、あながち間違いではありません。

厚生労働省では、夫婦二人のモデルの厚生年金の想定支給額を公開しています。

 

モデル年金では、40年間サラリーマンとして働いた夫(厚生年金が貰える男性)と、専業主婦(国民年金だけの女性)の組み合わせが想定されています。

平成30年度のモデル年金の金額は221,277円です。

 

さきほどの、金融庁の報告書では、モデル年金に想定されている夫婦で、月30万円弱の生活費がかかると想定していますので、リタイア後の夫婦二人の生活費の不足額を、統計上「月5万円」としています。

「老後資金は2,000万円必要」という数字の根拠は、65歳で定年してから100歳まで長生きした場合、5万円✕12ヶ月✕35年で2,100万円が必要という計算になります。

 

この「2,000万円」という数字だけが独り歩きした感がありますが、この報告書は、老後の不安要素を知り、事前に対策を講じるために作成されたものです。

実際に、年金だけで生活を維持していくことは難しく、老後の生活を続けていくためだけにも、これだけの老後資金を事前に準備しておく必要があるのです。

 

いや、むしろ生活水準をリタイア前と同様に維持したいのであれば、実際にはより多くの金額を準備しておく必要すらあるのです。

 

リスクに備えたマネープランの作成が重要!

このように、公的年金だけでは、リタイア後の生活費を賄うことができないことわかりました。

老後も豊かに暮らしていくためには、事前に老後の資金を蓄えておく必要があるのです。

 

退職金だけでは不足する!

こういうと、大手企業などで働いている方の中には、「退職金があるので大丈夫」と考える人もいるかもしれません。

しかし実際には、勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者に対して支給した退職金の金額は、「大学・大学院卒(管理・事務・技術職)」で、「退職一時金制度のみ」が1,678万円、「退職年金制度のみ」が1,828万円、「両制度併用」でも2,357万円となっています (厚生労働省「平成30年就労条件総合調査結果の概況」) 。

 

比較的退職金を多くもらえるであろう大卒・大学院卒の方でも、豊かな生活を続けるには1,000万円程度の資金が不足するのです。

1,000万円近いお金が必要だと言われても、大半の人はそんなに急にお金を準備することはできません。

 

つまり、老後の生活に必要な資金を蓄えるためには、早めにマネープランを作成して、計画的に準備する必要があるのです。

 

マネープランはどう作成する?

マネープランとは、お金が必要になる時期と、それに向けた資金計画のことです。

早めにマネープランを作成することで、人生のどの時期にお金が必要になるか事前に確認できますし、各ライフイベントに思っている以上のお金がかかることもわかります。

 

必要な時期と金額がわかったら、それに向けて貯蓄や投資といった資産運用をはじめ、計画的に資金を蓄えることを考えましょう。

 

これまで、マネープランで重要とされていたのは、子供の教育費や、住居の取得費など、自分自身が働いている間の資金計画でした。

しかし人生100年時代を迎えようとしている現在では、マネープランの中に老後の生活費や、医療費、介護費など、リタイア後にかかる費用に十二分に配慮した計画を組み立てる必要が出てきています。

 

とはいえ、子供が独り立ちするまでの間は、教育費や住宅費などにお金がかかることは変わりません。

このような時期に、老後資金を蓄えるためには、少しずつコツコツと貯めていくことが重要です。

 

スタートが早いほど毎月の積立額は少額で済みますので、老後資金の必要性を感じたらできるだけ早めにスタートしてください。

 

資産運用も検討しよう

また、早めに老後資金の蓄えをはじめたとしても、預貯金だけでは利率が低いため資産の増加は期待できません。

効率よく増やすためには、資産運用を行うことも検討してください。

 

ただし、資産運用に絶対というものはありません。

自分のマネープランを眺めて、どれだけのリスクを取れるのかを考えながら、しっかりとした計画をたてることが重要です。

 

そのためには、まず資産運用におけるリスクついて理解することが大切です。

マネープランにおいて資産運用を考える場合、一番重要なのは資産の配分です。

 

資産運用というと、株に投資することなどをイメージする人が多いと思いますが、ひとつの金融商品にお金をつぎ込むことは危険です。

とはいっても、あまり難しく考える必要はありません。

 

コツコツと貯めるには、多くの金融商品に少しずつ投資することが大切です。

株や投資信託などに抵抗感があるのであれば、生命保険や個人年金保険などの保険商品も資産運用の一つの手段となります。

 

人生100年時代に向けて、老後も豊かな生活を過ごしたいのであれば、長生きリスクの意味を十分に理解して、しっかりとしたマネープランの計画と、資産運用を考慮にいれた早めの蓄えをおすすめします。

 

まとめ

年金だけでは、リタイア後に豊かな暮らしをするのは困難です。

老後に不足する金額は、人それぞれ異なるとは思いますが、今の年金制度では、2千万円から3千万円程度のお金を用意する必要がありそうです。

 

老後資金を効率良く貯めるには、早いうちからコツコツと貯める意識が大切です。

人生100年時代に向けて、あなたやあなたの家族が困ることのないように、早めに長生きリスクへの備えをするようにしてください。

 

 

関連:[老後に向けた資産運用]いくら必要?現役時代から必要資金を着実に貯める方法を総まとめで解説。

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老後はどのくらいのお金が必要ですか?

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皆さんの祖父母世代は、銀行にお金を預けているだけで金利が10%、親世代は7%がつきました。

今は、0.01%しかつきません。

資産が倍になるまでの年数は、10%であれば7.2年。 7%だと10.2年。

今の日本の、0.01%だと6932年かかります。

昨今の2000万円問題もあり、投資による自助努力で、老後資産を築き自身の身を守る必要が出てきてます。

しかし、焦って投資を進めてしまうのはおすすめしません。 必ず失敗します。

また、資産運用を始めるにあたり、まずはセミナーに足を運ぶ選択肢もあります。

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