今更聞けない金利の仕組み・計算する方法も解説します
今更聞けない金利の仕組み・計算する方法も解説します

銀行にお金を預けたり借り入れをしたりする際に大きく関わってくるのが金利です。

金利は上昇したり下降したりすることで、預け入れや借り入れの利率が変わり、損をしたり得をしたりします。

 

また、株価や為替相場、金融商品などにも大きく影響を与えます。

しかし、金利の仕組みや金利による利息の計算方法などについて、意外とわかっていない人も多いのではないでしょうか?

ここでは、金利の仕組みや計算方法について、詳しく解説していきます。

 

金利とは何なのか?

金利とは、銀行からお金を借り入れたり預け入れたりする際に設定されている、利率のことです。

 

例えば、銀行からお金を100万円借りる際に、年率(金利)が10%だったとします。

すると、1日に以下の利息がかかることになります。

100万円×10%÷365日=274円

一方、年率(金利)5%になると、どうなるでしょうか?

100万円×5%÷365日=137円

つまり、金利が高くなるとお金を借りた時に返すお金が増えるため、お金を借りにくくなります。

逆に、金利が低いと利息が安くなってお金を借りやすくなる、というわけです。

 

銀行は日本銀行からお金を借りたり預けたりしていますが、日本銀行は全国の銀行と取引をする際の「政策金利」を決めています。

この日銀が決定する「政策金利」によって、私たちが銀行と取引をする際の金利が決まります。

日銀はこの政策金利をコントロールすることで、日本経済の状態を正常に保っているのです。

 

金利の変動について

金利とは何かをご説明しましたが、では、金利が変動するのはなぜなのか、金利が変動すると何が起こるのでしょうか?

金利はどのような判断のもとにどのように変動するのか、金利が変動することによって具体的に何が変わるのか、についてご説明します。

 

金利はなぜ上下する?

日銀は、日本の経済状態によって、政策金利を高く設定したり低く設定したりします。

景気を判断して政策金利を変えることを、日銀の金融政策と呼びます。

 

日銀は、景気が良い時は金利を上げます。

すると、お金を借りると利息が高くなるためお金を借りづらくなり、通貨の流通が抑えられます。

一方で、景気が悪いと金利を下げます。

すると、お金を借りても利息が高くないのでお金を借りやすくなり、通貨の流通が活発になります。

 

このように、日銀が政策金利を変動させることで、景気の悪化を食い止めたり、景気が良く通貨が流通しすぎるのを防いだりします。

 

金利が変動すると何が変わるのか?

金利が変動することで、お金が借りやすくなったり借りづらくなったりするとご説明しました。

では、その結果、世の中は具体的にどう変わるのでしょうか?

 

景気が悪くなると、日銀は金利を下げるとご説明しました。

金利が下がると、銀行から安い金利で資金を調達できるようになり、資金が潤います。

その結果、企業は従業員への給料をアップしたり、設備投資をしたりして、景気が良くなります。

 

また、個人もローンの金利が下がることで、家を建てたり車を買ったりと、大きな買い物をするようになります。

その結果、経済がよく回るようになり、日本全体の景気が良くなっていきます。

 

そして、景気が良すぎる状態になると、日銀は金利を上げます。

景気が良すぎるとインフレが起こり易く、物価の急激な上昇を招き、良くない状況を引き起こします。

ですから、日銀は金利を上げて、インフレを抑制しようとします。

このように、金利の変動は、日本経済へ大きな影響を与えることがわかります。

 

金利が変動すると影響を受けるものとは?

金利の変動により日本経済に大きな影響があることがわかりましたが、他にも影響を受けるものがあります。

それは何なのか、ご説明します。

 

株価

金利の変動が影響するものの一つに、株価があります。

株価は企業の景気の良さが大きく影響します。

景気が良ければ株価は上がり、悪ければ株価は下がります。

企業の景気が良く株価が高い状態だと、日銀は景気が良すぎると判断して金利を上げます。

すると、景気は減速していき、株価が下がります。

株価が下がると景気が悪くなり、また、日銀が金利を下げる、という繰り返しになります。

このように、金利の変動は、企業の景気や株価に大きく影響を与えます。

 

為替相場

金利の変動は、為替相場にも大きな影響を与えます。

日本で金利が上がると、各国の企業が日本円でお金を預けようとします。

すると、日本円の価値が上がり円高になります。

逆に、金利が下がると、日本円が手放されます。

その結果、日本円の価値が下がり円安になります。

このように、金利の変動は為替相場に直結することがわかります。

 

金融商品

金利の変動は、国債や投資信託、生命保険や外貨預金、不動産投資などの金融商品にも大きな影響を与えます。

 

例えば、国債は金利が上がると利回りが増えます。

投資信託は、金利が上がると価格が上がります。

生命保険は、金利が上がると安くなり売れるようになります。

 

金利が下がると円安になるため外貨の価値が上がり、外貨預金を持っていれば得をします。

不動産投資は金利が下がることで、利回りが増えます。

 

このように、金融商品は金利の変動によって、損をしたり得をしたりします。

金利が上がることで得をする商品と損をする商品があります。

そのため、一種類の金融商品に一点投資するのではなく、分散投資することで、リスクヘッジになります。

 

利息・ローンの金利計算方法

金利について理解したところで、実際に利息やローンの金利を計算してみましょう。

 

年率(金利)10%で100万円のお金を1年間借りた時の、利息はいくらになるかを計算してみましょう。

100万円×10%÷365日×365日=10万円

となり、利息は10万円です。

車を購入するために300万円借りて、10%の利率で5年間かけて返すとすると、

300万円×10%÷365日×365日×5年=150万円

 

しかし、実際はそんなに高い年率でマイカーローンを組む人はおらず、高くても年率3%ほどです。

同じ条件で、年率3%になると、

300万円×3%÷365日×365日×5年=45万円

の利息です。

ですから、300万円を3%の年率で5年間借りると、最終的には345万円にして返さなければなりません。

 

なお、金利には「利息制限法」という法律によって、上限が定められています。

具体的には、以下のように上限が決まっています。

借入額が10万円未満:年20%

借入額が10万円以上100万円未満:年18%

借入額が100万円以上:年15%

上記の年率よりも高い年率でお金を貸している業者は、違法業者ということになります。

その場合、違法な年率による利息を返す必要はありませんから、弁護士などに相談すると良いでしょう。

 

まとめ

ここでは、いまさら聞けない、金利について詳しくご紹介しました。

金利の仕組みや金利の変動は日本経済にどのような影響を及ぼすのかについて、ご理解いただけたでしょうか?

 

金利の変動により、景気はもちろんのこと、株価や為替相場、金融商品に大きな影響があります。

日銀が政策金利をコントロールすることで、日本経済は正常な状態に保たれています。

 

一般の消費者である私たちも、金利について正しく理解して、損をしないようにしたいものです。

 

 

 

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皆さんの祖父母世代は、銀行にお金を預けているだけで金利が10%、親世代は7%がつきました。

今は、0.01%しかつきません。

資産が倍になるまでの年数は、10%であれば7.2年。 7%だと10.2年。

今の日本の、0.01%だと6932年かかります。

昨今の2000万円問題もあり、投資による自助努力で、老後資産を築き自身の身を守る必要が出てきてます。

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