VTIとVOOの違いとは?利回りも比較しながらどちらを優先すべきか考えよう

ETFを運用する会社の中でも、特に運用額や実績において秀でていると評価されることが多いのがバンガードです。

そのバンガードが注力を注いでいる商品として名高いものがVTIですが、VTIからはどのような長所を見て取れるのでしょうか。

 

VTIに関する基本的な情報を筆頭に、期待できるリターンやメリット、そしてデメリットも交えて詳しく解説していきます。

 

VTIに関する基本

バンガードが運用している主力商品のVTIは、「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」が正式名称で、運用されている資金は総額7兆円にも及びます。

米国のETFではありますが、日本国内の証券会社を通じて購入できる商品として、沢山の投資家から注目を浴びる存在となっています。

 

VTIは、CRSP USトータル・マーケット・インデックスとの連動を目指しているETFです。

米国市場におけるほぼ全ての銘柄をカバーする指数と連動したETFという点が特徴的であり、米国市場を一棟買いできるETFだと考えると良いでしょう。

 

VTIで運用する主な銘柄

米国市場のほぼ100%を運用するETFとあって、保有している主な銘柄を見ても、日本でもお馴染みの大企業ばかりです。

最も保有比率が高い銘柄はアップルで、それに続いてマイクロソフト、アルファベット、アマゾン、バークシャー・ハサウェイ、フェイスブックが並びます。

 

セクターとしては金融とテクノロジーだけで約40%が占められており、次いで資本財、消費者サービス、ヘルスケアといった部門が続きます。

 

VTIのメリットとデメリット

VTIのメリット

VTIを購入するだけで、3,500銘柄を超える米国株式市場に上場されている銘柄に分散投資できるという点が最大のメリットです。

例えばNYダウは大型株のみを対象としていますが、VTIでは小型株や中型株にも投資ができるので、大きなリスクを取らずに分散投資を行えます。

 

アメリカの株式市場は、様々な株価指数で右肩上がりの上昇を持続させていますから、その全てを巻き込んだVTIからは大きなリターンを受けるチャンスがあると考えられます。

ETFを長期的に保有して運用する場合には、信託報酬が安ければ安いほどパフォーマンスも向上することになりますが、バンガードは信託報酬が安いこともポイントです。

 

数十年という単位の中でETFを運用するとなると、細かな維持費がモノを言いますが、VTIは信託報酬が0.04%と低いため、長期投資を目指す方にとって理想的な商品と言えます。

 

VTIのデメリット

まずVTIが連動を目指すCRSP USトータル・マーケット・インデックスという指標は、日本国内の報道でほとんど見かけることがないという欠点があります。

NYダウやS&P500といった指数に関してはニュース番組でも頻繁に速報値が表示されますが、そういった報道に期待することはできません。

 

そのため、日常的に指数の変動を意識して追って行かなければ、健全な運用が続けられているのかどうかを判断することが難しくなってしまうでしょう。

また、その他のリターンが高いETFと比較すると、分配の少なさという点はデメリットになり、ハイリターンを求める投資家には向きません。

 

VTIのリターンを分析

VTIは2001年5月24日から運用が始められており、リーマンショックなどの景気変動を乗り越えて現在に至っています。

2019年6月30日までのパフォーマンス実績から、トータルリターンを見ていくと、基準価額リターンは設定来で7.25%という実績です。

 

VTIが連動を目指すトータル・ストック・マーケット・インデックスのトータルリターンは7.27%なので、ほぼ狂いの無い連動を見せる優秀な商品であることは間違いありません。

特に注目しておきたいのは細菌10年間のリターンで、VTIはなんと14.71%という数値を叩き出しています。

 

さらに分配金に目を移すと、2001年の段階では0.14ドル程度に過ぎませんでしたが、2018年には0,721ドルと約5倍にまで成長しています。

米国市場は急成長を遂げている最中であり、数十年後まで同じペースで成長を続けるかどうかは不確かですが、現段階においては優れたリターンに期待することが可能です。

 

なお、VTIは四半期決算であるため、3月、6月、9月、12月が配当月となり、3ヶ月に一度のペースで分配金を受け取ることができます。

 

VTIと日本株に連動するETFのどちらを優先すべきか

まず日本株全般における前提として、外国人投資家が約4割以上を占めているという現実を紹介しなければなりません。

2019年現在の日本株は上昇を続けていますが、景気の低迷は続いており、いつ株価急落に向けた引き金が引かれるのか分からない状況でもあります。

 

些細なきっかけで日本経済を支えるという意識が希薄な外国人投資家が株を処分すると、一気に日経平均株価などの指数は急低下してしまうことでしょう。

一方の米国株と言えば、リーマンショックのような大きな出来事が発生した際に急落を見せましたが、その後に急成長を遂げていることはご存知の通りです。

 

日本株から離れた投資家が米国株に回帰し、それが追い風となってもう一段の指数向上が起こったとしても何ら不思議ではありません。

米国株には世界中の優良企業が上場していますから、時代をリードする企業の登場によって、さらに指数を高めていく可能性も高いと言えるでしょう。

 

VTIはそんな米国株式のほぼ全てを一気に購入できる商品なので、米国株にまだまだ将来性があると見込む投資家にとって再注目であることは確実です。

 

出生率でも米国株は有利と考えられる

日本における高齢化の波は険しく、出生率も低下していますが、アメリカの出生率は非常に安定しており、その点でも米国株が有利と考えられます。

高齢者の比率が増えると、社会保障に割く税金が増え、若い世代の負担が増してしまい、投資にかけるお金が限られることになってしまうでしょう。

 

さらに労働者そのものが減ってしまうため、企業の生産率が下がり、次第に国力を失っていくというケースも想定しなければなりません。

そうなれば企業の株価が下がることはもちろん、海外からの投資家も日本株から手を引き、株価の締盟を招くことは必至です。

 

このような考え方をベースにすれば、日本株全体に向ける投資よりも、米国株全体に向けた投資を選んだほうが、長期的に見て安全であると考えられます。

 

VTIの購入方法

VTIは米国ETFの一種ですから、外国株式を取り扱っている証券会社に口座を開設すれば、誰でもすぐに売買を行うことができます。

購入時にかかる手数料は約定代金から見て0.45%で、手数料の上限は20アメリカドルに制限されています。

 

また、楽天・バンガード・ファンドへの投資を行うことによって、実質的にVTIへの投資と同じ条件でETFの運用ができるようにもなります。

こちらは日本円での積み立て投資ができ、購入時に手数料はかかりませんが、信託報酬は年率0.1696%とVTIの0.04%よりも高いことが特徴です。

 

まとめ

VTIはバンガード社によって運用されているETFの一種であり、米国株のほぼ全てに向けて投資ができるという点が最大の特徴になっています。

特にここ10年間のパフォーマンスが高く、配当利回りこそ平凡ではありますが、運用コストが低いことも後押しし、長期投資に向いた商品と言えるでしょう。

 

日本株と米国株の将来性を比較して、米国株を優先した投資を行うべきだと判断する投資家にとっては、注目して投資の対象とすべきETFであることは間違いありません。

 

 

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