仮想通貨による投資を行うときに心配なことは「取引に失敗して資産を減らしてしまう」ことではないでしょうか?
仮想通貨は、株やFX(外国為替証拠金取引)など他の金融商品と同じように下落する可能性もあるので、慎重に運用する必要があります。
今回は、仮想通貨を運用する上でありがちな失敗例をまとめました。
また、失敗のリスクを下げるための対処法も紹介しています。
仮想通貨の本格的な運用を考えている人は、ぜひこの記事を役立ててください。
Contents
誤った情報を元に判断してしまう
仮想通貨の運用における大切なことの一つは「正しい情報」です。
一般に、商品の価格は需要と供給のバランスによって決まります。
仮想通貨市場では、通貨の将来性や知名度、信頼性などによって価格が上下するので、新聞やネットニュースなどを通して情報を集めることが重要です。
SNSで発信されている情報は特に精査が必要
最近では、TwitterなどのSNSの普及によって手軽に情報を入手できるようになりました。
しかし、SNSの情報は必ずしも正しいものばかりとはいえないので注意が必要です。
掲示板などの情報をコピペして作った「まとめブログ」や、「ありがちなサクセスストーリー」を盛り込んだ漫画など、不確かな出所からの誤った情報もSNS上では簡単に拡散されてしまう傾向にあります。
「Twitterやブログで有名人や芸能人がこう言っていた」「Twitterでリツイート数が多かった」などという理由で、出所が怪しい情報をもとに仮想通貨の取引をしてしまい、その結果大損してしまったというケースもあります。
ほかの人のコメントに流されるのではなく、確かな情報だけを集めて判断するのが大切です。
他の意見に流されると、失敗を経験値に変えにくい
仮想通貨の運用において100%の必勝法はありません。
相場によっては損をしてしまうこともあるでしょう。
しかし、自分で情報を集めて運用した場合は、蓄積した知識を生かして失敗を次回の取引につなげることができます。
一方、ほかの人の意見に流されて運用した場合は、失敗したときの原因を探ることができません。
そのため、仮想通貨における投資のスキルを磨くことができないのです。
必ず自分で正しい情報であるかを判断し、情報をたくわえていく必要があります。
正しい情報を得るために、アプリを活用しよう
正しい情報を入手する方法としてアプリの活用があります。
マーケット情報や最新の経済ニュースを入手できる「コイン相場」、仮想通貨の情報の収集と分析を行う「SIGNAL」はおすすめです。
さらに、英語圏や中国語圏などの仮想通貨取引の第一線にある一次情報を集めることで、ほかの投資家よりもいち早く正しい情報を入手できるでしょう。
「DMMビットコイン」「GMOコイン」など一部の取引所ではコラムなども配信しているので、初心者の方はまず各取引所のコラムなども参考にして基本を勉強してみるのもよいでしょう。
運用のために借金をしてしまう
仮想通貨を始めた人の中には、「仮想通貨は絶対に成功する」「リターンを考えたら借金をしてでも投資しておいたほうがよい」という言葉を信じて借金をする人がいます。
特に元手となる資金が少ない大学生や新社会人の方などが取引に参加する場合、借金をしないと資金が作れないという場合もあるでしょう。
しかし、生活資金や借金をして運用を始めてしまうと、冷静な判断をしにくくなるので危険です。
損失を出したときには損切りの判断が鈍ってしまったり、損失を取り戻すためにさらに大きな取引をしたりする可能性があります。
仮想通貨を運用するときは余剰資金のみを利用する
一般社団法人「日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)」によると、仮想通貨の運用を行っている投資家の77%は、10万円未満を口座に所有しており、100万円以上所有している人はわずかであると報告しています。
仮想通貨を運用するときには、余剰資金だけを利用することが賢明でしょう。
ビットコインを運用する人の中には、レバレッジ取引を行っている人もいます。
レバレッジ取引をすれば、少ない資金で大きく資産を増やすことができるので魅力的です。
しかし、ビットコインなどの仮想通貨についてはギャンブル性が高くなるので注意しましょう。
ビットコイン取引はボラティリティが高いことを認識する
ギャンブル性が高いか低いかを判断する材料として「ボラティリティ」があります。
ボラティリティとは相場の変動具合のことを指しており、ボラティリティが高いと相場の変動が激しいといえます。
為替取引のボラティリティは1年間でおよそ10%ほどです。
例えばドル円に関して、2014年から2018年までの変動推移を見てみます。
2014年の1年間に1ドル105円ほどから120円ほどになったことはありますが、それ以上の幅で変動した年はありませんでした。
しかし、ビットコイン市場においては過去に1年間で650%もの大きな変動をしたことがあります。
ビットコインをはじめとした仮想通貨は、為替取引と比較してボラティリティが非常に高い投資なのです。
加えてレバレッジ取引をすると、さらにボラティリティが高くなってしまい、ギャンブル性が非常に高くなってしまうので避けましょう。
レバレッジが高い状態で大きな損失を出すと、証拠金を下回って追証が必要になることもあります。
さまざまな仮想通貨に手を出してしまう
仮想通貨を運用する人の中には、「アルトコイン」と呼ばれる新たな通貨に手を出してしまったことにより損をしてしまった人もいます。
現在では、ビッドコインをはじめ、イーサリアムやモネロ、ライトコインやダッシュなどといったさまざまな仮想通貨が存在しますが、通貨の特徴はそれぞれ異なるので注意が必要です。
特徴を理解しないまま新たな仮想通貨の運用を始めたことにより、相場の動きを読み取ることができずに損をしてしまうこともあります。
また、たくさんの通貨を保有していると、すべての通貨の動きを見る余裕がなくなります。
そのため、細かい上下の動きを見極められなくなってしまい、損切りができなくなる恐れがあります。
適切な資産管理をするためには、運用する仮想通貨を絞ることが重要です。
マイナー通貨には要注意
投資家の中にはマイナー通貨を運用している人もいます。
認知度の低いマイナー通貨については、高騰すれば大きな利益を上げることが可能ですが、一方で購入した途端に価値が下がり損をする場合もあるので気をつけましょう。
マイナー通貨については、利益を上げるためにわざと大げさな情報を流すインフルエンサーがいます。
「今後大きく上がる可能性がある」「今保有していれば、将来100倍以上に価値が上がる」といった情報を流して、仮想通貨のビギナーに購入を促します。
そして、ビギナーがマイナー通貨を大量購入した直後にインフルエンサーが売り逃げをするのです。
仮想通貨運用を本格的に始めようとする場合には、マイナー通貨ではなく必ずメジャーな通貨を選択しましょう。
ビギナーズラックによって過信してしまう
投資失敗を避けるためには成功体験におぼれないことが重要です。
投資の世界では、「ビギナーズラック」が存在します。
仮想通貨が盛り上がっていないころに取引を始めた人の中には、通貨が高騰したことによりたくさんの利益を得た人もいました。
一度成功を経験してしまうと、相場が下落して資産が減るような状態でも「必ず上がる」、「買い増しすれば何とかなる」と考えてしまいがちです。
しかし、そのまま相場が上向くことはなく、結果として損失を抱えてしまうようなこともあります。
投資の世界では「負けないこと」が重要
投資の世界では常に勝ち続けることは難しいのです。
仮想通貨の専門家でも、すべての動きを正確に読み取ることはできないのです。
仮想通貨を運用する際には、「勝ち続けること」よりも「負けないこと」が重要です。
たとえ損をしたとしても、月や年などのスパンでプラスにすることを意識しましょう。
ポジポジ病になる
投資失敗の失敗例の5つ目は「ポジポジ病」です。
ポジポジ病とは、トレードしたいあまりにどうでもいいところでエントリーしてしまう人のことを指しています。
ポジポジ病の原因は、「稼ぎたいという欲求」です。
チャートをパッと見ただけで「これは上がるだろう」と勝手に思い込んで、取引所で注文をしてしまいます。
その結果無駄な取引が増えてしまい、取り返しのつかない状態に陥ってしまうのです。
ポジポジ病にならないための方法は「我慢をすること」です。
上がりそうという気持ちを捨てて、じっくりとチャートを見て分析しましょう。
さらに、取引をしない時間帯を決めておくなどのルールを定めることも大切です。
まとめ
仮想通貨を運用するときに陥りやすい失敗例を5つ紹介しました。
取引をする前に、正しい情報だけを選んで収集することは重要です。
さらに、余剰資金だけを仮想通貨の運用に用いることで、いつでも冷静な取引ができる状況を作っておきましょう。
仮想通貨などの投資で成功するための秘訣は、「負けないこと」です。年や月単位でプラスの収支になることを目指すように意識していきましょう。
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