株主優待は企業によって利回りが全く異なり、投資家からの人気が高い銘柄とそうでない銘柄がはっきり分かれてしまいます。
自力で見つけて比較しにくいところが株主優待の欠点ですが、ここでは十月におすすめできる銘柄だけを絞って、株主優待の内容を詳しく解説していきます。
ぜひ銘柄選びの参考にしてみてください。
Contents
食品や食事券の株主優待を提供する企業
梅の花(7604)
社名と同じ名前のレストランや「すし半」などのチェーン店を運営する梅の花では、ファンの方にとってはたまらない株主優待を提供しています。
その内容は、有効期間内であれば何度でも使える20%引きの会員カードと優待券の進呈で、100株の保有でも会員カードは必ず入手することが可能です。
200株なら会員カードに加えて6,000円、400株で12,000円、600株以上なら18,000円相当の割引券も提供されるので、とてもお得に食事を楽しめます。
株価は2,518円で、優待利回りは決して高いとは言えず、配当も出ませんが、梅の花系列のお店を頻繁に利用される方ならとても高いコスパを発揮する銘柄です。
梅の花は、接待や商談などの場で利用してもおかしくない上質な雰囲気のお店なので、顧客と顔を合わせることが多い経営者の方などには特におすすめになります。
オリバー(7959)
インテリア関連商品を取り扱っているオリバーですが、優待内容は本業とは関係なく、全国のレストラン等で使えるジェフグルメカードとなっています。
100株で1,000円相当のギフト券を進呈というシンプルな優待内容ですが、2年以上継続して保有すると、金額が2,000円相当まで倍増します。
権利確定月は10月と4月の年に2回なので、年間で最大4,000円分の食事券を入手できることは魅力的です。
注意しなければならないのは、権利確定日が月末ではなく20日に設定されていることで、目安として10月16~18日前後までに保有しなければ権利確定に至りません。
正栄食品工業(8079)
お菓子やパン類の輸入を手掛けている正栄食品工業では、自社で仕入れている商品の詰め合わせを株主優待として提供しています。
100株以上の保有で詰め合わせを貰えるほか、500株で1枚、1,000株で2枚、3,000株で3枚、5,000株以上で5枚の優待割引券も提供中です。
この割引券を利用すると、カタログ掲載商品が50%オフで購入できるので、お菓子好きな方にとっては非常に魅力的と言えます。
株価は3,280円と高額な素順になりますが、4月にも優待が行われること、配当利回りが1.40%程度になることを踏まえると、おすすめ銘柄に加えられます。
商品券の株主優待を提供する企業
ティビィシィ・スキヤツト(3974)
美容関係の企業に向けてシステムを提供しているティビィシィ・スキヤツトでは、一般の株主に向けてQUOカードの提供を行っています。
QUOカードの金額は1,000円になりますが、100株以上のホルダーなら誰でも貰える優待なので、権利確定日を狙った瞬間的な売買にもおすすめです。
株価としても1,289円と決して高すぎるとは言えない金額ですし、10月と4月の2回に渡って同じ内容の株主優待を提供しているという点にも着目しましょう。
さらにこの銘柄は、1株当たりの配当が23円と高めの設定になっているため、1.78%程度の配当利回りにも期待を持つことができます。
運転資金に余裕を持っている投資家であれば、中長期的な視野においても投資対象として見て問題ないと評価できる銘柄です。
グッドコムアセット
不動産売買を手掛け、特に不動産投資を目指す顧客へのサービスを展開しているグッドコムアセットでは、特設サイトで使用できる優待券を提供しています。
6ヶ月以上の継続保有が必須条件ですが、100株で2,000ポイント、500株で15,000ポイント、1,000株で30,000ポイントと貰える金額が大きいことが特徴的です。
特設サイトでは家電製品など高額商品の他に、食費や旅行券などの商品も準備されているので、カタログギフトのように好きなアイテムをチョイスできます。
株主優待は4月にも行われており、使わなかったポイントは3年間に渡って貯蓄しておけるので、必要なポイントが貯まってから商品と引き換えても構いません。
株価は1,695円となっていますが、1株あたりの配当は47円で、配当利回りは2.77%と高く、短期での売買よりは長期投資に適性がある銘柄です。
自社サービス系の株主優待を提供する企業
ロングライフホールディングス(4355)
老人ホームの運営を行っているロングライフホールディングスでは、当該施設に入居する際に使える割引券が株主優待となっています。
200株以上、1年以上の継続保有が条件ですが、入居一時金か入園金から100,000円を割り引く優待券と、特製ロングライフカレー8箱がセットで提供されています。
ロングライフホールディングスの株価は406円なので、約80,000円の投資で100,000円相当の優待を受けられるため、優待利回りが100%を軽く超える銘柄です。
条件に合致する方以外はあまり魅力にならない優待内容ではありますが、ご利用を検討されているご家族などがおられる場合には是非とも株を取得すべきでしょう。
ロングライフホールディングスは1株あたり8円の配当金を出しているため、高配当な銘柄を求めている投資家の方にもおすすめです。
プリントネット(7805)
写真アルバムの印刷をはじめ、名刺などのプリントも手掛けているプリントネットでは、自社で使用できるポイントを株主優待にしています。
100株で2,000円、200株で4,000円、500株で6,000円分の商品と引き換えられるので、優待のコスパだけを考えると200株の保有が最もお得と言えるでしょう。
プリントネットの現在の株価は499円なので、100,000円以下の投資額で200株を取得でき、4%程度の優待利回りを確保できるおすすめの銘柄です。
プリントネットは激安路線の会社なので、名刺印刷は490円から、名入りボールペンは1本91円からオーダーすることができます。
配当は出ない銘柄なので、長期投資には向いていませんが、株価変動のタイミングを見極めながら優待目的で購入するには最適な条件です。
パーク24(4666)
駐車場の「タイムズ」を運営しているパーク24では、自社駐車場を利用する際に使えるサービス券が株主優待になっています。
100株で2,000円、1,000株で5,000円、5,000株で10,000円相当の駐車券を受け取れるので、タイムズを利用する機会が多いという投資家が得をできます。
株価は2,573円と低額とは言えませんが、どちらかと言えば大量に保有して長期間の投資ができる余力を持った投資家におすすめです。
その理由は配当の高さにあり、1株あたり70円、利回りに換算すると2.73%という好条件が設けられているので、多くの株数を保有できる投資家ほど有利になります。
まとめ
十月も個性的で魅力あふれる株主優待を提供する銘柄を見つけることができます。
特に自社サービス系の株主優待を提供する企業には利回りが大きなものもあり、注目銘柄が目白押しです。
日頃から利用する会社が今回のリストに含まれているのならば、権利確定日に注意しながら投資を進めていきましょう。