配当金の再投資で長期的に資産形成!複利の効力を解説
配当金の再投資で長期的に資産形成!複利の効力を解説

株式投資のメリットのひとつが配当金です。

株の配当金とは、企業が上げた利益の一部を株主に還元するものです。

 

配当金を出す時期や回数は企業によって違いますが、日本では年に1~2回(本決算、中間決算の時期)が一般的です。

配当金は毎年もらえる副収入とする人も多いと思います。

 

しかし、長期的に資産形成をする上では、この配当金を再投資する方法が効率的です。

ここでは、効率的な資産運用として期待できる配当金再投資について、その仕組みを詳しく解説していきます。

 

配当金の再投資とは

配当金の再投資とは、受け取った配当金を使わずに、同じ株式をさらに買い増して、株式を増やしていくことです。

例えば、1株100円の株式を1,000株購入するケースを考えます。

 

1株100円×1,000株=10万円

購入金額は10万円になります。

 

1年後に1株あたり3円の配当金が出たとします。

1,000株×3円=3,000円

 

株式を10万円購入して、1年間に3,000円の配当金が得られました。

ここで、配当金再投資とは、この3,000円を使ってしまうのではなく、さらに株式を購入する方法です。

 

前回同様1株100円とすると、配当金3,000円で30株購入することができます。

1株100円×30株=3,000円

 

これにより、保有する株式数は1,030株になります。

配当金を再投資することで、保有する株式数を増やすことができます。

 

配当金を再投資するメリット

それでは、配当金の再投資によって保有する株式を増やすとどの様なメリットがあるのでしょうか。

詳しく見ていきましょう。

 

複利効果を得ることができる

配当金再投資のメリットとして、複利効果を得ることができる点が挙げられます。

複利とは、「元本だけでなく、利息が利息を生む」という考え方です。

 

元本から発生した利息を元本に組み入れ、その増えた元本に対して、また利息が計算される方法です。

元本が増えることで、利息も増える、つまり投資資金が雪だるま式に増えていくことになります。

 

20世紀最大の物理学者といわれるアインシュタインは、この複利効果を「人類最大の発明」と表現しています。

一方で、複利の対義語は「単利」です。これは最初の元本だけが利息を生み続けるものを指します。

 

複利と違い、元本が最初のままで変わらず、そこに利息が付くという計算方法です。

 

単利と複利の比較

ここで、「単利」と「複利」についてシミュレーションで比較してみましょう。

例として、元本100万円を年3%で運用した場合を考えます。

 

単利の場合、1年目には元本100万円の3%の3万円が利息としてなり、元利金合計は、103万円となります。

しかし増えた3万円は再投資しないので元本は変わらないため、2年目移行も毎年3万円の利息を受け取ることになります。

 

単利の場合
経過年数 利息 元利合計
1年目 3,0000 1030,000
2年目 3,0000 1060,000
3年目 3,0000 1090,000
5年目 3,0000 1150,000
10年目 3,0000 1300,000
15年目 3,0000 1450,000
20年目 3,0000 1600,000

 

対して、複利の場合にはどの様になるでしょうか。

複利の場合、1年目の利息は単利と変わらず元本100万円の3%の3万円です。

 

しかし、この3万円を元本に再投資するため、2年目には元本が103万円に増え、利息の3%は103万円×3%=3900円となります。

さらに、3年目は元本が106900円に増え、ここに3%がかかるため利息は年々増えていきます。

 

年数の経過による利息、元利合計の推移を表にして見てみましょう。

 

複利の場合
経過年数 利息 元利合計
1年目 3,0000 1,030,000
2年目 3,0900 1,060,900
3年目 31,827 1,092,727
5年目 33,765 1,159,274
10年目 39,143 1,343,916
15年目 45,377 1,557,967
20年目 52,605 1,806,111

 

1年目は単利と比べてわずか900円しか差はありませんでしたが、20年経つころには、元利合計金額に20万円以上の差が出ていることがわかります。

つまり、複利の場合には利息に利息がつくため、時間が経つほど加速度的に利息と元本が増えていくため、長期的な資産形成ができるのです。

 

配当金を再投資する銘柄を見極めるポイント

配当金再投資戦略を取る上で最も重要なことは、「配当を出し続けてくれる企業の銘柄」を選んで再投資を続けることです。

当然ですが、配当を再投資することで元本が増え、翌年の配当が増えるというのが配当金を再投資するメリットです。

 

つまり、購入している銘柄が長期的に配当を出してくれる必要があり、配当をストップしてしまうと再投資戦略自体が成り立たなくなってしまうのです。

では、配当を継続して出してくれる企業を見極めるにはどうすればいいのでしょうか。

 

様々な方法が考えられますが、おすすめは業績動向から銘柄を吟味することです。

安定して高配当を続けられる経営を行っている企業を見極めることがポイントとなると言えるでしょう。

 

そのために見る指標は、次の3つです。

 

  • 配当利回り
  • 配当性向
  • 増収増益

 

1つずつ解説していきます。

1つ目の配当利回りは、言うまでもありませんね。

 

配当利回りが低すぎると、投資するうまみがありません。

しかし、利回りのみで判断するのは危険です。

 

重要なのは、いかに長期的に配当を出し続けてくれるかだからです。

そこで次に見たいのが配当性向です。

 

配当性向とは、利益の何%を配当にまわしているかを表す指標です。

配当性向が高い=利益の多くを配当にまわしており、低い場合はその逆というわけですね。

 

再投資する銘柄を選ぶ際には、配当性向が高くても6割程度を目安としましょう。

企業によっては株主都合などにより利益を全て配当にまわす場合もありますが、前利益を配当にまわしてしまうのですから、成長のための投資に資金をまわすことができません。

 

当然、長期的な成長が難しくなるでしょう。

配当性向が高すぎず、長期の経営維持のために投資を行いつつ、かつ高配当を出しているというのが大きなポイントとなります。

 

さらに、増収増益を続けているかどうかが最後の重要な指標となります。

安定して利益を出し続けられているという条件が加われば、長期的に配当を出してくれる銘柄である見込みがぐっと強まるといえるでしょう。

 

配当金を再投資するデメリット

配当金を再投資するデメリットとしては、投資で得られた利益を受け取れないため、投資の実感が得にくい点が挙げられます。

投資で得られた利益をまた投資に回すことから、小まめに利益を現金で受け取り、投資利益を実感したい方には適していません。

 

また、投資初期は複利効果が小さいため、長期間保有するための忍耐力も必要になります。

さらに、株価が長期的に右肩下がりになる局面においては、再投資した株式自体の価値も下落するリスクがあります。

 

つまり、受け取った配当金を再投資せずに現金として保有していれば、利益を確定させたことになるので、株価下落の価値減少から免れる可能性もあります。

 

まとめ

ここでは、配当金をよりお得に活用する方法として、配当金再投資の仕組みについて詳しく紹介しました。

配当金を再投資せずに、受け取った配当金を副収入として、お小遣いの足しにすることも投資のひとつの方法です。

 

しかし、長期的に効率的な資産形成を考慮する場合には、ここで紹介した配当金再投資は有力な投資方法であるといえます。

また、配当金再投資と毎年配当が増加傾向にある企業に投資する増配株投資を合わせることで、さらなる相乗効果も期待できます。

 

いずれにしても、投資の目的や方針は、自身のライフスタイルに合わせて決定することが重要となります。

 

 

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今の日本の、0.01%だと6932年かかります。

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しかし、焦って投資を進めてしまうのはおすすめしません。 必ず失敗します。

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