株式を長期運用する際に確保できるのが配当ですが、タイミングを見越して購入すれば、1日だけの株主でも配当をゲットすることは可能です。
八月に配当を出す企業の中で、特に注目すべき銘柄を利回り上位の4銘柄に絞ってお伝えするので、監視対象に加えて買いチャンスを窺いましょう。
なお、この記事で用いるデータには2019年11月の株価を利用しています。
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オンリー(3376)
配当利回りは4.39%
八月決算の中で最も配当利回りが高いオンリーの株価は798円で、1株あたりの配当は35~39円予定であるため、35円として計算した場合の利回りは4.39%です。
1,000株の購入に必要な資金は798,000円が目安となり、35円の配当が実現された場合には35,000円のリターンを受けられます。
前年度の配当は35円であることから、最低でも現状維持は決まっており、16年度以降、一度も減配せずに運営を続けていることがオンリーの魅力でもあります。
会社についての基本情報
オンリーは紳士服の小売りを営んでいる企業であり、時にスーツの販売に強く、2~3万円台という安値での販売を軸にしたサービスが評判です。
今年度は店舗数を増やしたことに加え、アウトレットでの販売を伸ばしたことで営業益を上げ、減配を避ける展開へと繋げることに成功しました。
近年ではEC事業においても力を注いでおり、採寸が難しいテーラーメイドのスーツもオンラインでの販売を開始するなど、新たな形で営業実績を伸ばそうとしています。
株価の推移
オンリーは比較的活発に株価を動かす銘柄であり、18年1月から7月にかけては900~1,000円の間を3往復するなどポジショントレードにも適しています。
一次は1,227円にまで株価を上げましたが、その後の揉み合いの中で下を向き、底値となっていた900円を割り込んで800円付近で取引されることが増えました。
その後は上昇と急落を繰り返し、現在は800円前後で落ち着きを見せており、巻き返しに期待が持たれます。
アウトレット路線への転換など大胆な企業戦略が奏功すれば、再び1,000円に向かう動きを強めたとしても不思議はありません。
アルファ(4760)
配当利回りは4.00%
アルファの株価は1,520円を示しており、1株当たりの配当は60円となっているため、配当利回りは4.00%として計算できます。
1,000株の投資には1,520,000円が必要ですが、配当は60,000円と高値を期待できるため、配当利回りを重視する投資家におすすめです。
配当は前年の60円を維持しており、17年の70円から比べれば減っていますが、ここ5年で4回の配当60円と安定したパフォーマンスを発揮しています。
会社についての基本情報
アルファは企画制作を手掛ける大手であり、特に店頭で用いられる販促用のポップ制作にかけては強く、事務局の管理まで手掛ける充実ぶりを見せています。
近年では、ユーザーによる自作ポップメーカーのアプリケーション買収にも成功しており、さらに幅広い分野での活動と収益増に期待することができる企業です。
今年度は販促に活用するグッズの売却で苦戦し、人件費増によるダメージを受けながらも、営業益を向上させるなど、事業そのものは好調を維持しています。
株価の推移
18年1月までは上昇トレンドに乗って大きく値を上げて来ましたが、3,320円をピークに低下を始め、18年待つには半減以下となる1,411円を付けました。
ここまでは急激な値動きを見せたアルファですが、その後は1,600~1,800円という株価を前後しており、現在は低迷しながらも落ち着きを見せています。
決して安心できるチャートを形成している訳ではないものの、高い配当を出していることは確かで、配当を絡めたポジショントレードに適していると言えるでしょう。
株価変動の様子を見極めながら投資を行うことにより、株価の増加に伴う売却益にも期待できる銘柄です。
サンヨーハウジング名古屋(8904)
配当利回りは3.96%
サンヨーハウジング名古屋の株価は960円で、1株当たりの配当は38円が予定されているため、期待できる配当利回りは3.96%ということになります。
このことから、1,000株を取得するためには960,000円が必要となり、配当により受けられるリターンは38,000円です。
サンヨーハウジング名古屋では、16年から5期連続で38円の配当を出しており、安定感が高く、翌年以降も信頼して投資できる銘柄と評価できます。
会社についての基本情報
戸建て住宅を手掛ける中堅企業であり、特に東海地方では知名度が高く、市街地の小規模な開発を伴いながら住宅を生み出すというスタイルを確立させています。
そのため注文住宅のようなデザイン性に富んだ物件づくりも好評で、近年では東海地方のみならず、関西にも活躍の場を拡大させている企業です。
今年度も主力となる戸建て住宅販売が前年比増となり、高額な広告費をかけた宣伝強化にも注力していますが、増収を果たすことに成功し、配当も維持しました。
株価の推移
18年2月から7月にかけては、1,200円前後の株価を付けて高値圏で安定していましたが、12月にかけて日経平均株価が下がると、それに呼応する形で1,000円を割り込みました。
底値は12月に記録した822円ですが、特に不動産関連銘柄が一斉に下落した時期と重なることもあり、企業そのものに急落の原因があるとは言えません。
現在は850~950円の間で株価が動き続けており、スイングトレードでも成果を残しやすい銘柄として認知されています。
850~870円程度のタイミングで購入できれば、売却による利ザヤ確保にも期待することができるでしょう。
ヤマトインターナショナル(8127)
配当利回りは3.96%
ヤマトインターナショナルの株価は399円であり、1株あたりの配当は17~19円が予想されているため、17円だと仮定した場合の配当利回りは3.96%です。
1,000株を購入するための資金は399,000円に抑えることができ、その場合の利回りとしては17,000円の配当が手に入ることになります。
17円の配当で決着した場合、前年度の配当17円を維持することになり、長く高利回りを維持するコストパフォーマンスが高い銘柄と評価できます。
会社についての基本情報
ヤマトインターナショナルでは、アパレルショップのクロコダイルを主に営む中堅で、アパレル販売のほかには不動産賃貸業も手掛けています。
近年ではEC、あるいは広告通販におけるカジュアルな商品の売買が好調で、実店舗自体の総数も増やすという好循環に繋がり、配当の維持以上が確定しました。
在庫効率化を図り、セールによる安売りを用いた在庫処分を少なくさせたことがブランド的価値を高め、業績の安定化を確保しています。
株価の推移
18年1月から投機筋の売り買いによって急激に株価を上昇させ、同年5月には一時692円という高値を付けるに至りました。
しかしそれ以降は段階的に株価を下げ、12月に入ると360円という年初来安値を記録しましたが、19年に入ってからは安定した取引に終始しています。
株価は400~450円の圏内でほぼ動かず、現在は揉み合いの中で安値圏にありますから、配当を見据えた早めの投資がおすすめです。
まとめ
八月に決算が行われる会社は多く、4%前後という高い水準の配当利回りに期待できる銘柄も一気に増えていきます。
割安で購入できる銘柄や、将来性に期待を持てる銘柄を選び抜いて、限られた資金を有効活用しながら高額な配当のゲットを目指しましょう。
出来高としては決して多くない銘柄ばかりですが、その分、株価が上向きなったときの爆発力に期待を持つこともできます。