FXトレードの種類と特徴とは?スキャルピング、デイ、スウィングトレードについて説明します
FXトレードの種類と特徴とは?スキャルピング、デイ、スウィングトレードについて説明します

FXのトレードスタイルには、数秒~数分程度で決済する超短期売買の「スキャルピング」、数時間から1日の値動きで決済する「デイ」、また中長期で保有する「スウィング」という3つがあります。

 

それらのトレードスタイルに合う人の特徴、そのトレードのメリットとデメリットについて説明させて頂きます。

スキャルピングトレード―持ち越すリスクを減らし、薄利多売方式で行う

動き出した一方向に向けて、数pipsの値幅を狙って取引をする手法です。取引時間は数秒~数分であり、一回当たりの値幅は少ないものになります。

そのため取引回数が多くなければ利益も上げにくいですが、持ち越す保有リスクがないのでスキャルピングを専門にする投資家の方も多いようです。

 

このトレードスタイルに合う人には、利益をすぐ確定したい、保有していない時間を増やし安定を得たい、またトレードをする時間が多いという特徴があります。

1回の値幅が少なく、どうしても取引回数を多くしてトレードをしなければならないため、長時間チャートを見ることが必要になってきます。

 

参考にするチャートはティックから5分足といった非常に短い期間のものです。非常にトレンドが見えにくいため、レンジの上限、下限を見極めてトレードをしなくてはなりません。

 

スキャルピングトレードは短い期間で、ある程度の値動きがなければ利益が上がりませんので、3大市場(東京、ロンドン、ニューヨーク)が開く時間帯に絞って取引をすることをオススメします。

 

具体的にはレンジ相場で上げ下げの一部を刈り取るイメージで、語源は、昔インディアン達が行っていた「頭(スカル)の皮を薄く剥ぐ」という意味です。

 

デイトレード―1日の中でトレンドを読むトレード

デイトレードはスキャルピングトレードよりも長い時間と定義されていますが、1日で決済する手法ですので、これも持ち越すリスクがありません。

 

これは1日の中でトレンドをある程度把握、読んだうえで取引をします。それでも1日という短い時間の中で、当然ですが必ず勝つわけではありません。予想が外れた場合にしっかりと損切りできるか、という視点が重要です。

 

つまり狭いレンジ相場では効果が発揮できません。ある程度広いレンジ、または数時間程度のトレンドが出ているときに用いる手法です。スキャルピングトレードよりも長い、15分足~1時間足程度のチャートを用いて流れを読みます。

 

スキャルピングトレードと比べて少ない取引とはいえ、1日の中で何回か取引をするので、全勝を前提にすると損切りができなくなってしまいます。トレードをする際にテイクプロフィット(利益確定)、ストップロス(損切)設定を必ず行い、不測の事態に対応できるようにしましょう。

 

スウィングトレード―長い時間で利益を最大化する

1週間程度の期間で取引をすることをスウィングトレードと言います。スキャルピングトレードやデイトレードの短期トレードとは違いポジションを持ち越すため、寝ている間にも相場変動によるリスクがあります。

 

そのため、ある程度の値幅でも強制ロスカットされないようなロット管理、資金管理が必須のトレードスタイルになります。特に投資予定の期間で、強い経済指標がある場合には特に注意が必要です。

 

チャートは4時間足~週足あたりを使います。4時間足の1本だけでも100pips以上動くこともありますので、許容できる損失幅、狙う値幅をある程度定めて取引しましょう。1度の取引で大きいpipsが狙える可能性もあります。

 

スワップ狙い―高金利のメリットとロスカットの可能性について

最後に保有ポジションによってはスワップ金利を受け取ることができるので、その点も視野に入れてトレードをするスワップ狙いのトレードを紹介します。ポジションの持ち越しをすることでスワップ金利が積み上がり、為替下落の損失をカバーできる可能性もあります。

 

たとえば、高金利で有名なトルコリラは長い期間をかけて下落をしてきました。為替価格自体は下落しましたが、スワップ金利は豪ドルの2倍以上と高い水準にあります。

 

十数年間はスワップ金利の増加率よりも下落率の方が高かったため利益が上がりませんでしたが、トレンドが反転した際にはスワップ金利も相まってリカバリーが早いと見られています。

 

注意点として、このスワップ金利の考え方は強制ロスカットにならないことが前提です。

 

強制ロスカットにならないための適正な維持率とは人それぞれ、為替の種類ごとに異なります。人それぞれとは、資金の多寡、レバレッジの大きさによって異なるということです。

 

資金が少ない場合、レバレッジが高い場合には仕組み上、数pipsの値動きでも維持率の変動が大きくなります。維持率の計算はシミュレーター(http://fxsoft.x0.com/fxsimu/)で簡単に計算できます。

 

たとえばドル円で、資金が100万円、現在値が111.2円、10万通貨、強制ロスカット率100%、最大レバレッジ25倍を前提にした場合を考えます。このとき計算上のロスカットレートは105.648円であり、この場合は500pips以上耐えることができます。

 

この資金が50万円だった場合、ロスカットレートは110.648まで上がってしまいます。このように、単純に維持率の数字のみで判断することはできません。

 

最近のドル円はトランプ大統領の発言でも10円すら動いていません。急変動も10円程度を見ておけば安全圏と言えるでしょう。適正資金の場合、一般的には維持率が2~300%程度あれば良いと言われています。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

どの取引手法が良いというものはありません。自身のトレードスタイルや、狙う値幅によって手法は変わっていきます。

 

既に説明させて頂いたとおり、1回で大きく狙うならスウィングトレードですが、持ち越すリスクがあるため相場の急変動時に対応できるかが焦点です。

スキャルピングトレードやデイトレードは保有していない時間があるため、精神的には安定するとは思います。しかし取引回数が増えるため、損切りしなくてはいけない場合が多くあります。

 

FXはトレンドの読み方というよりは、資金管理やメンタルの投資とよく言われています。それはしっかりと自分で決めた利益確定ができるか、許容できる損切りができるかどうかが重要という意味です。

 

最後に、プロスペクト理論について簡単に説明します。人は損失を恐れるものです。

含み損になったとき、また元の位置に戻るはずだと考え保有を続け、損失を膨らますケースがあります。

また別に利益が出ても損失を恐れて早く利益確定してしまうケースもあります。この心理理論のことをプロスペクト理論といいます。

 

投資は利益を伸ばして損切りは素早く行う「損小利大」が基本です。この理論のとおりにしてしまうと、利益が少なく損切りが大きい「損大利小」になってしまう可能性があります。

 

今回紹介させて頂いた手法はすべてルールに基づいて行うものです。感情を排除して行うことで、最適な取引手法が見つかるはずです。

この記事で、あなたにとって最適な手法が見つかれば幸いです。

 

 

 

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