四月に決算を行い、株主に対して配当を出す会社の中から、配当利回りが高く、株主が得をしやすい銘柄の上位4つを厳選してお伝えします。
同じ投資額を使っても、配当利回りが高ければ高いほど配当で得ができるので、できる限り利回りが良い銘柄を探すことが長期投資で稼ぐためのコツです。
なお、株価や配当利回りの数値は2019年11月のデータになります。
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マツモト(7901)
配当利回りは4.11%
マツモトの株価は2,436円を付けており、1株あたりの配当は100円であることから、配当利回りとしては4.11%です。
1,000株を取得するためにかかる資金は2,436,000円と比較的高額になりますが、リターンとしては100,000円を期待できる、大台に乗った企業と評価できます。
配当は前年度の100円を維持しており、これは15年度から6期連続の現状維持となっていますから、長期投資にも向いた安定した銘柄と言えるでしょう。
会社についての基本情報
マツモトは、主に学校で制作する卒業アルバム、あるいは記念アルバムの制作を手掛ける大手企業であり、大学等で制作する専門的な商業印刷も行っています。
特徴的なポイントとなっているのが、小規模のロットにも対応していることであり、幅広いニーズを満たす商品を販売することによって顧客数を大幅に増やしました。
ここ数年は非学術系の売上が低迷したことによって純利益で赤字を計上していましたが、今年度は僅かではあるものの黒字への転換を果たしています。
従業員数の削減などで再建を図っている最中であり、今後に関しては注視する必要がありますが、高い配当の持続には期待を持てる銘柄です。
株価の推移
赤字を計上していた企業ということもあり、18年1月の3,780円という株価をピークに、右肩下がりのチャートを形成しています。
19年8月には年初来安値となる2,261円を記録しましたが、決算に向けて徐々に株価を回復させ、現在は上向きのチャートに変化させつつある最中です。
来年度以降の業績によって株価がさらに大きく変動する可能性が高く、需要を見越した上で長期投資の有無を決断すべきと言えます。
ダイサン(4750)
配当利回りは4.01%
ダイサンは現在648円の株価を付けており、1株あたりの配当は26円であることから、期待できる配当利回りは4.01%となっています。
1,000株の運用を希望する場合、資金として必要になるのは648,000円で、リターンとしては26,000円の配当を受けることが可能です。
ダイサンは前年度も26円の配当を出しており、17年度から3期連続で26円の配当を続けているため、こちらも高い安定性を評価できます。
会社についての基本情報
ダイサンでは、建築工事現場には欠かせない足場の設計やシステム開発、そして施工そのものを手掛ける評者として、くさび式の部門では首位の実績を誇ります。
特に関東圏で利用されることが多い業者であり、近年の商業施設やマンションの建設ラッシュに伴って需要を高め、着実に営業利益を伸ばしました。
シンガポールの工事会社を子会社化させるなど業務拡大を図り、東京支店を拡張させるなど業務拡大が顕著で、今後の成長にも期待できる企業として評価できます。
株価の推移
17年12月に889円を付けて以降は少しずつ株価を下げ、1年後の18年12月末には524円にまで株価が下がりましたが、そこからは株価を回復させています。
特に19年6月以降は650円付近から大きく変動させることなくキープしており、スイングトレードには向きませんが、長期的に見て安定した銘柄です。
今後の業績の見通しを考慮すればまだ割安として捉えられる銘柄でもありますから、配当のタイミングを見越しながら購入のチャンスを窺ってみてはいかがでしょうか。
トーシンホールディングス(9444)
配当利回りは3.59%
トーシンホールディングスの株価は557円を指しており、1株あたりの配当は20円となっているため、配当利回りは3.59%を見込むことができます。
この銘柄を1,000株購入するために必要な資金は557,000円であり、そこから回収できる配当は20,000円です。
15年度に18円の配当を出した以外、ここ7期に渡り20円の配当を継続させている銘柄なので、来期以降の安定した資金回収にも期待できる銘柄と言えます。
会社についての基本情報
トーシンホールディングスは、東海地方を基盤とした携帯電話販売代理店を展開する企業で、特にauやソフトバンクとの繋がりが深い企業でもあります。
その他には不動産業やリゾート開発も手掛けているため、景気の回復や向上に伴う顧客増に期待ができ、日経平均の推移とも連動した値上がりに期待できる企業です。
最近ではゴルフ場関連施設への投資がかさみ、税負担も増していますが、営業利益が向上するなど将来性も豊かで、配当の維持を達成させました。
株価の推移
トーシンホールディングスは比較的安定した株価の推移を見せる銘柄であり、ここ2年の最高値は18年4月に記録した696円、最安値は18年12月の480円です。
その先は特に安定感を増し、19年は1月から11月にかけて、ほぼ550~600円という範囲の中だけで株価を変動させている銘柄になります。
若干弱気とも見られるチャートを形成していますが、安定した配当を供給している銘柄なので、投資家からの人気度は高く、大きな値崩れを起こす可能性は低いでしょう。
ナ・デックス(7435)
配当利回りは3.20%
ナ・デックスの株価は907円を示しており、1株当たりの配当は29円を予定しているため、配当利回りは3.20%を記録しています。
1,000株の取得にかかる費用は907,000円と100万円を切っていますが、配当としては29,000円のリターンに期待できる銘柄です。
15年度から連続して特別配当を出しており、18年の48円、19年の36円からは減配となりましたが、四月期の銘柄としてはトップ4に入る高利回り銘柄になります。
会社についての基本情報
ナ・デックスは関東と関西を軸に、主に自動車向けの機会を販売する商社であり、特に溶接分野には強く、専門部門を持つプロからの信頼が厚い企業です。
自社製機器の販売が好調であることから採算が良く、国内の業績は好調ですが、中国やアメリカにおける市場が不安定で営業益を減らし、今年度の減配に繋がりました。
ただし、自社製機器の信頼性が増していることを背景に強気な姿勢を崩しておらず、来年度は増配も視野に入れるなど注目銘柄として評価できます。
株価の推移
減配に比例して段階的に株価を下げている銘柄であり、18年1月に1,745円を記録したことを最後に、現在まで一度もその水準まで株価を戻すことができていません。
19年1月からは株価が安定しており、ほぼ800~1,000円のレンジ内のみで取引が行われているため、900円台前半という株価は買い頃と考えられます。
また、5月以降は緩やかに株価を上昇させ続けている銘柄でもありますから、1,000円以上の株価を維持させても不思議ではありません。
ここで紹介した4つの銘柄の中では最も出来高が多く、流動性の高い銘柄であることから、売り買いがしやすい銘柄という一面も持っています。
まとめ
四月の高配当銘柄は絶対数を減らしてしまいますが、それでも3.50%以上の配当を出す銘柄が揃っており、十分に投資対象として見ることができます。
将来性に期待できる企業も含まれているので、特に信頼に値すると考えられる企業を見つけて、中長期的な投資先として活用してみてください。
四月は1,000円以下で購入が可能な低位株も4銘柄中3銘柄を占めているので、資金に限りがあるという投資家の方でも投資を検討しやすい月間です。