皆さん、貯金は貯まっていますか?
お金がたくさんあれば、生活に余裕が出るなど、人生が豊かになります。
おそらく、この記事をご覧になられているのは、貯金以外の手段でお金を運用することに興味を持った「貯金を増やしたい」方だと思います。
貯金を増やす方法、それはすなわち「投資」ですが、なかなか投資の世界に入るふんぎりがつかない方も多いのではないでしょうか。
そんな方々に向けて、この記事では「投資」を行うためのワンステップをご紹介します。
Contents
投資をおすすめする理由
「将来に備えるためにはお金を貯めるだけではダメ」、「国に頼らず投資でお金を増やすべき」といった言葉を最近目にすることが多くなりました。
なぜ投資が今トレンドとなっているのでしょうか。ここではその理由の一端を説明します。
老後資金には2,000万円が必要?
金融庁の「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書」では、老後資金として必要なお金は2,000万円であるというニュースが話題になりました。
このニュースで、貯金だけで2,000万円という大金をつくれるのかといった心配をされる方も多いと思います。
貯金以外の方法でお金を増やす手段といえば、「投資」が思いつきますが、「興味はあるけど難しそうでよくわからない」、「大損したという話を聞くから怖い」などの理由から尻込みしてしまう気持ちもあるかと思います。
この記事では、そのような方々を対象に、今後の人生を「投資」で少しでも豊かにできるようなヒントをお伝えしていきます。
インフレでお金の価値が減る?
本題に入る前に、投資を行うことのメリットをご紹介します。
それは、インフレーション(インフレ)に対抗できることです。
インフレーション(インフレ)とは、簡単に説明すると「お金の価値が下がること」です。
「100円の価値は何年後でも100円では?」と思われるかもしれませんが、物価が上がることで相対的にお金の価値は下がります。
例えば、現在100円でお菓子を1個買えたとします。
10年後、原材料が値上がりしてしまい1個200円になった場合、同じお菓子を買うために2倍のお金を出す必要があります。
これが、相対的にお金の価値が下がるインフレです。
また、今は低金利の時代です。
金融機関により差はあるものの、お金を預けた際の金利は年0.001%であったりもします。
仮に今後インフレが加速した場合、物価の上昇に貯金の利息はついていけず、相対的に預けたお金が目減りしてしまう可能性があるのです。
逆にいえば、インフレによる物価上昇に負けない利回りで投資を行うことができれば、お金が目減りすることはないということになります。
投資を始める前の心構え
投資を始めると決めた場合、「すぐにお金を用意して1秒でも早く増やしたい」という気持ちになるかと思います。
しかし、冷静になってください。
焦って投資を行ってもよい結果は出ません。
まずは投資の世界で必要な心構えをここで整理していきましょう。
投資の基本は「少額」・「長期」・「分散」
投資のコツは、短期で利益を得ようとしないことです。
例えば、1,000万円の資金を一度にひとつの投資対象に投入し、その後価格が下がってしまうと目も当てられません。
そのようなリスクを抑えるためには、毎月3万円などの「少額」を「長期間」(10~30年)にわたり積み立て、購入価格を平準化することが重要です。
このようにコツコツお金を投入する手法を「ドルコスト平均法」といいます。
さらに、一つの銘柄や投資手法にこだわらず、幅広い投資対象(投資総額の内訳を株式70%・債券20%・外貨10%にするなど)へ「分散」することも、リスクを低減させることに有効です。
投資は「余剰資金」で行う
投資に熱が入り利益を追い求めるあまり、生活をするために必要なお金まで投入してしまったという話はよく聞かれます。
生活に必要なお金や緊急時の備えとしてのお金は残しておくことが肝要ですので、まずは自分の収入や支出を把握したうえで、自由に使える「余剰資金」の中で投資を行うようにしましょう。
投資の種類にはなにがある?
一口に投資といっても、様々な種類があります。
自分のスタイルに合った投資対象を見つけることが最も大切ですが、ここでは誰でも一度は聞いたことがあり、初めて投資を行う方が知るべきである、代表的な3つの投資を紹介します。
値上がり益が魅力の株式投資
投資の中でも一番メジャーなものが株式投資です。
株式とは、会社が資金を集めるために発行する有価証券と呼ばれるものの一種で、株式を買った(出資した)投資家は「株主」となります。
株主は、出資を行った代わりに株主総会での議決権や配当金、株主優待などを得ることができます。
また、株式投資の魅力はなんといっても「値上がり益」です。
株価が安い時に買い、高い時に売ればその差額が利益となります。
ただし、値下がりすることももちろんありますので、投資を行う際はリスクを検討したうえで行いましょう。
安定性が魅力の債券投資
債券とは、株式と同じ有価証券の一種で、お金を調達したい国や会社(発行体)が投資家へ発行します。
こちらは株式とは異なり、お金の貸し借りのようなもので、発行体(借りた側)は投資家(貸した側)へ金利を支払い、返済期日(償還日)が来たら、お金は投資家に返済されます。
発行体が倒産をしない限り投資したお金は返ってくるうえ、定期的に金利を受け取ることができるため、株式投資よりリスクが低い投資対象です。
プロが運用!投資信託
投資信託(ファンド)とは、「投資家からお金を集め、運用のプロ(ファンドマネージャー)が投資を行う」というものです。
少額(証券会社によっては100円から)で始めることができ、長期的に運用を行うことが前提です。
また、運用はファンドマネージャーが代行しているため、投資を初めてやってみる方に向いているといえます。
さらに、投資先は様々な国や銘柄などに分散されていることが多いため、リスクを抑えることができます。
投資には上記のほかにも、不動産やETF(上場投資信託)、FX(外国為替取引)など、様々なものがあります。
幅広い投資の種類から、自分に合った手法を見つけてみましょう。
投資でどれだけお金が増える?
皆さんが投資で一番気になるのは「どれだけお金が増えるのか」だと思います。
利回りや投資金額、期間により異なるものですが、ここでは、この記事の冒頭であった「老後資金2,000万円」を例に試算してみます。
老後資金2,000万円に必要な条件
毎月一定額を積み立て投資する投資信託を30年間、年利回り3%で運用した場合、毎月3万5,000円を積み立てれば、最終的には2,039万5,791円となります。
また、目標利回りを5%に設定して運用した場合は、24年5か月で2,000万円を達成することができます。
さらに、毎月の積立金額を5万円に増やし、年利回り5%で運用できた場合は、20年で2,000万円を貯めることができます。
金融庁ホームページの資産運用シミュレーション(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/moneyplan_sim/index.html )では、「将来いくらになるか」、「毎月いくら積み立てるか」、「何年積み立てるか」が計算できるので、自分の目標金額や投資金額が決まっている方は試算してみるとよいでしょう。
※この項目の試算では、税金や投資にかかる手数料等は考慮していませんので注意してください。
投資のリスク
投資にリスクはつきものです。リスクがゼロの投資では、利益を得ることができません。
このリスクを怖がり、投資を敬遠する方もいますが、しっかりとした知識を身に着けることができればリスクを抑えた投資を行えます。
ここでは、投資における代表的なリスクを紹介します。
投資の3リスク
①値下がりリスク
投資の最も代表的なリスクです。
買った投資対象が値下がりしてしまい、「売りたくても売れない」、「売ったら損失が出てしまう」という状況になってしまいます。
長期保有をして価格の回復を待つか、損失が拡大する前に売るかの判断が必要になります。
②倒産リスク
その名のとおり、投資先の会社などが経営難などにより倒産してしまう可能性のことです。
最悪の場合、株式などが紙切れ同然となってしまうため、投資を行う前に投資先の財務状況や健全性を慎重にチェックする必要があるでしょう。
③為替リスク
外国に対して投資を行う場合に発生するリスクです。
円と外貨の為替レートが変動することにより、外貨で買った投資対象を円に換金する際、損失が発生する可能性があります。
例えば、1ドル=100円の時に1万ドル分(100円×1万ドル=100万円)の投資を行ったとします。
その後、投資対象の価格は変動せず、1ドル=90円になった時(為替レートだけが変動した場合)に投資対象を売ったとしたら、受け取れるお金は90万円(90円×1万ドル)になってしまいます。
これらのリスクをしっかりと理解したうえで、投資先は吟味して決定しましょう。
まとめ
この記事のポイントは、以下のとおりです。
・老後資金形成やインフレ対策に投資は有効
・投資は「少額」・「長期」・「分散」で行う
・投資をする上ではリスクは避けられない
・リスクを軽減するためにはしっかりとした知識が必要
投資は、正しく学べば人生を豊かにしてくれる優れたツールです。
この記事を読んだ皆さんの投資ライフの成功をお祈りしています。