五月を株主優待の権利確定月としている企業は多いため、様々な企業で独自の優待を見つけられるという楽しみがあります。
その中でも投資家が注目しておくべき優れた株主優待を提供する企業をリストアップし、ジャンル毎に分けて紹介していきます。
株主優待を有効活用することが株式投資で得をするための重要なコツになりますから、限られたチャンスを確実に生かしましょう。
Contents
食品や食事券の株主優待を提供する企業
銚子丸(3075)
銚子丸では、自社が経営するレストランで使える食事券を100株以上の保有者に向けて株主優待として提供しています。
100株で500円、500株で2,500円、1,000株で5,000円相当の食事券となるため、500株程度の保有からお得に感じられる優待内容と言えるでしょう。
銚子丸は5月と11月の年2回、同様の内容で株主優待を提供していますから、最大で年間10,000円相当の食事券を入手することが可能です。
銚子丸は「すし銚子丸」を全国に展開させており、食事券はここで使用できるほか、希望する方には自社特選品との交換も受け付けているため、生魚が苦手な方も問題ありません。
株価は1,346円となっており、利回りの高さに期待することはできませんが、お寿司を安く食べたいという方には魅力的な銘柄と言えるでしょう。
権利確定日は月末ではなく15日なので、滑り込みでの入手を希望する方は、必ずカレンダーを確認してから買い付けるように心がけてください。
商品券の株主優待を提供する企業
タマホーム(1419)
ハッピーライフ、ハッピーホームのCMでお馴染みのタマホームでは、500円相当のQUOカードを100株以上の保有者に向けて株主優待として提供中です。
優待は5月と11月の計2回行われるので、年間を通して保有して入れば、100株で1,000円相当のQUOカードを受け取ることができます。
さらに継続保有期間が3年以上の株主は、100株で1,000円相当のQUOカードにランクアップするので、将来を見越した長期投資を行いたい方にもおすすめです。
株価は1,927円を指しているため、個人投資家が大量に保有することは簡単ではありませんが、優待のほかに高利回りの配当をゲットできることもメリットになります。
1株あたり60円の配当となるため、現在の株価をベースに考えると配当利回りは3%を超えており、この観点からも長期投資向きの銘柄であることは間違いありません。
岡山製紙(3892)
段ボールなどの製造販売を手掛けている岡山製紙では、年に1回だけ株主優待を実施しており、100株以上の株主に向けてQUOカードを提供しています。
QUOカードの金額は100株で500円相当、500株で2,000円相当、1,000株以上で4,000円相当です。
株数が増えるからといってお得になる訳ではない銘柄なので、100株を投資して優待をゲットしたいというコツコツ派の投資家との相性が良い銘柄になります。
株価も752円と手ごろな価格なので、5月の権利確定日に合わせて購入を検討してみてはいかがでしょうか。
なお、1株あたりの配当は14円となっており、配当利回りは2%に迫る勢いなので、高水準な配当金の確保にも期待ができます。
自社サービス系の株主優待を提供する企業
キャンドゥ(2698)
日本各地に100円ショップ「キャンドゥ」を展開しているキャンドゥでは、自社で使用できる優待券を用意して、すべての投資家に向け配布しています。
100株以上の保有者に対して2,000円相当の優待券を提供しているので、良い優待を貰うために数百株、数千株といった単位の株式を取得する必要がありません。
キャンドゥでは2,000円分の優待券があれば20点の商品と交換することができるので、両手いっぱいの荷物を持ってお買い物を終えることができるはずです。
商品券は税金を含まない金額であることも庶民にとっては嬉しいポイントで、100株の取得に必要な総額も160,000円程度に収められます。
利回りは決して高くありませんが、1株あたり17円の配当も予定されているので、不況にも強い企業への長期投資を狙う方にもおすすめです。
ネクスグループ(6634)
ネクスグループはデータ通信機器の販売メーカーですが、旅行関連の企業がグループ会社であることから、旅行券を株主優待として提供中です。
権利確保のために必要な株数は100株で、国内旅行なら10万円以上の決済で5,000円、海外旅行なら10万円以上の決済で10,000円の割引となります。
ネクスグループの株価は220円なので、権利を保有するために必要な資金はたった22,000円という計算になり、非常に高額な優待利回りを発揮する銘柄です。
さらに、ネクスグループが提携する温泉旅館では宿泊料金が10%割引になるサービスも株主優待に組み込まれるので、併せて使うことでさらに優待利回りが上がります。
利用できる旅館は限られてしまいますが、特に行き先を絞っておらず、お得に旅行できる場所を探しているという方にとっては魅力になることでしょう。
ネクスグループは無配ですが、同様の株主優待は11月にも受け取ることができるため、このタイミングを狙った瞬間的な売買にも向いている銘柄です。
ウェザーニューズ(4825)
毎日のお天気など、気象情報を配信している専門業者であるウェザーニューズでは、企業の強みを前面に出した株主優待を提供しています。
優待内容はウェザーニューズの有料サービス利用権で、100株で1名、50,000株で5名、100,000株で10名までウェザーニューズを無料で利用することが可能です。
株価は3,450円なので、50,000株以上の個人保有は現実的でなくメリットもありませんが、100株で1人分の利用権を入手できるという点は魅力と言えます。
ウェザーニューズでは、5月の他に11月にも同じ内容の株主優待を実施しているので、株価などのタイミングを確認しながら投資するタイミングを選びましょう。
なお、配当利回りも3%以上を見込める銘柄なので、多額の資金が必要になることはネックですが、長期投資ができる銘柄を希望する方にとっても有益な銘柄です。
ハニーズホールディングス(2792)
婦人服や雑貨を販売しているハニーズホールディングスでは、自社店舗で利用できる商品券を100株以上のホルダーに対して株主優待として提供中です。
100株で3,000円相当とベースが高く、300株5,000円相当、500株7,000円相当、1,000株10,000円相当にまで優待のグレードが上がっていきます。
株価は1,365円を指しているので、優待利回りは2%を超える計算になり、同ブランドでお買い物をする機会が多い方にとっては非常に魅力的な優待です。
全国のハニーズ、あるいはハニークラブで優待を利用できるので、お近くの店舗に足を運んでお目当ての商品があるかを確認してから株を取得しても良いでしょう。
また、配当利回りも現在の株価で算出すると2.93%に達していますから、優待と配当の両取りがしたい方や、男性投資家でも買いの対象に加えられる銘柄です。
まとめ
五月の株主優待の特徴としては、自社サービスを提供する企業が多くなることであり、特色に富んだ優待内容の中から投資先を絞り込むことができます。
珍しく飲食系の株主優待を見つけることが難しい月間なので、それ以外に目を向けて投資を進めてみてはいかがでしょうか。
100,000円以下の投資でも魅力的な優待を受けられる企業も多いので、見所が多く、初心者の方でも参入しやすい月間にもなっています。