九月は株主優待を提供する企業そのものが少なくなってしまいますが、このタイミングだからこそ有益な投資先を見つけることで年間の回収率を高めることができます。
星の数ほどある株の中から、優待目的の投資先として選びやすい銘柄だけを集めて、優待内容や必要な投資資金について詳しく紹介していきましょう。
食品や商品券など優待の種類に応じてカテゴリーを分けるので、気になるポイントに絞って投資先を見つけることもおすすめします。
Contents
食品や食事券の株主優待を提供する企業
スシローグローバルホールディングス(3563)
1皿100円の回転寿司チェーンであるスシローを運営するスシローグローバルホールディングスでは、100株以上の株主に優待券を提供しています。
100株でも2,000円相当の食事券を確保でき、200株で4,000円、500株では10,000円相当に優待内容が上がるので、お寿司が好きな方には特におすすめです。
100円のお皿なら20皿分の注文ができますから、100株さえ保有していればお寿司をお腹いっぱいになるまで食べることができるでしょう。
スシローの優待は9月と3月の年2回実施されており、どちらも優待内容に変化はありません。
株価は7,510円という高値圏にありますが、1株当たりの配当は85円で利回り1%超えは達成しているので、長期保有にも耐えられる銘柄です。
ワタミ(7520)
人気居酒屋チェーン店を展開するワタミでは、ワタミ系列の店舗で使用できる食事券を株主優待として用意しており、100株以上の保有者に向けて提供中です。
100株なら3,000円、300株で6,000円、500株で9,000円、1,000株以上なら12,000円相当の食事券が提供されるという充実した内容になります。
同社を代表するブランド「和民」以外では、「ミライザカ」「鳥メロ」「FRIDAYS」などの店舗でも優待券を利用できるほか、「ワタミの宅食」で活用することも可能です。
ワタミでは3月にも株主優待を提供しており、9月と同等の内容になっているため、100株の投資で得られる優待利回りは4%を突破しています。
配当利回りは0.50%程度で、株価も1,417円とそれなりではありますが、優待を使って安く居酒屋を利用したいという考えの投資家と相性が良い銘柄です。
アトム(7412)
レストランからカラオケまで幅広いジャンルの店舗を運営しているアトムでは、自社グループに加えてコロワイドやカッパ・クリエイトで使える食事券を提供中です。
100株で2,000円、500株で10,000円、1,000株以上で20,000円相当の食事券が優待内容で、9月と3月の年2回、同じ内容の株主優待が提供されています。
株価は1,003円前後となっているため、100株で年に2回の優待を受け取った場合の優待利回りは4%近くになり、株主にとって非常に効率の良い銘柄と言えるでしょう。
この優待券は「ステーキ宮」「がんこ炎」「いろはにほへと」「甘太郎」「ラパウザ」「カラオケ時遊館」など、アトムが運営する様々な店舗で利用できます。
お好みのお店が見つからなければ、地域特産品に優待を変更することもできるので、近くに店舗が見つからない場合でも諦めずに買い候補に加えられる銘柄です。
トリドールホールディングス(3397)
人気うどんチェーン「丸亀製麺」を運営しているトリドールホールディングスでは、お店で使用できる食事券を株主優待として提供しています。
しかも100株で4,000円、500株で10,000円、1,000株以上なら15,000円相当という多額の食事券になるので、自ずと配当利回りも高くなるお得な銘柄です。
200株以上を1年以上継続保有すると、3,000円分の食事券が追加で進呈されることも見逃せません。
株価は2,388円と高値水準ですが、同等の優待が3月にも行われることなどを考えれば、丸亀製麺で食事をされる機会が多い方にとって非常にお得です。
商品券の株主優待を提供する企業
WOWOW(4839)
スポーツや国内外の映画を軸に配信を行っているWOWOWでは、QUOカードを株主優待として用意して投資家に利益を還元しています。
100株以上の株を保有しているだけで2,000円相当のWOWOW特製クオカード2,000円分が手に入るので、商品券が欲しいという方は注目しておきましょう。
WOWOWの株主優待では、QUOカードかWOWOW視聴権のどちらかを選ぶこともできるので、好きな優待を選択できるという楽しみも投資家に与えられています。
視聴権を選んだ場合は、月額2,530円の視聴料が3ヶ月間無料になるので、QUOカード以上の優待利回りを確保することが可能です。
株価は2,737円という高値水準であるものの、1株あたりの配当が80円で、配当利回りはおよそ3%という魅力的な数字を出していることもWOWOWの特徴になります。
100株の保有でも8,000円の配当と、合計で最大7,590円相当の株主優待が手に入るので、有望な投資先として購入を検討することがおすすめです。
自社サービス系の株主優待を提供する企業
オリエンタルランド
日本株の中でも特に高い人気を誇っており、優待を目的に保有しているという株主が多い銘柄が「オリエンタルランド」でしょう。
オリエンタルランドでは、東京ディズニーランドか東京ディズニーシーで利用できるワンデイパスポートを株主優待として提供しています。
9月の優待においては、400株以上で1枚、800株で2枚、1,200株3枚、1,600株4枚、2,000株5枚、2,400株6枚分の優待券を受け取ることが可能です。
株価は15,180円を示しているため、400株の取得には600万円以上の投資が必要になることが、オリエンタルランド株が持つ唯一にして最大の欠点となっています。
しかし優待は3月にも行われており、3月期は100株で1枚の優待券を取得できるので、年間を通した保有もおすすめできる銘柄です。
ちなみに、2019年11月現在のワンデイパスポート大人料金は7,400円となっており、多額の投資ができる方にとっては大きな魅力を持つ銘柄になります。
パートナーエージェント(6181)
お見合い関連のイベントを開催することによって婚活を後押ししているパートナーエージェントでは、自社に入会を希望する株主に向けて手厚い優待を用意しています。
その内容は、100株以上の保有者に対してパートナーエージェントに入会する際にかかる登録料を30,000円割り引くというもので、大きなアドバンテージになることは確実です。
それに加えてOTOCONパーティーへの参加優待券が2枚、LITOダイヤモンド15%割引券が1枚、スマ婚や2次会くん割引券50,000円分が4枚進呈されます。
1,000株以上を保有すると、さらに優待ポイントが最大で42,000ポイント手に入るので、すべての優待をフル活用した際のリターンは計り知れません。
しかも株価は376円なので、100株を購入する際の費用は40,000円にすら満たず、気軽に手を出せる銘柄とも言えます。
パートナーエージェントへの入会を考えている方、近い将来の結婚を希望している方は、まず株主優待を取得することから始めたほうが絶対的にお得です。
まとめ
九月は商品券を提供する企業が少ない一方で、ディズニーや結婚相談所などで目を引く優待を提供している銘柄を見つけられる月間となっています。
飲食関係の優待も、日頃から利用しがちな有名店の株主優待を発見できるので、各社の条件をしっかりと見極めて投資を行いましょう。