少子高齢化が進んでいる日本では、もほや年金制度に過度の期待をかけることはできません。
とはいえ、老後の暮らしを支えてきたのが年金制度ですので、年金制度が無くなってしまうと、もはや通常の暮らしを送ることも厳しくなります。
老後にゆったりと暮らすことが出来なくなり、ずっと働き続けることになる可能性が高いです。
そんな老後にならないよう、現役世代の内に資産形成を進めておくことが、現代社会では必須となります。
今回は、老後に向けてどのような資産形成を行っていけばよいか、ご紹介していきます。
まずは軍資金を貯める!
資産形成を行う際に、すぐに証券を購入したりすぐ方がいらっしゃいますが、まずは十分なリターン得るためにも十分な軍資金を貯めるようにしましょう。
実は、多くの資産形成では、元手の額の大小によって、得られるリターンに大きな差が生まれます。
例えば、年金利0.01%の債券に投資するとしましょう。投資額が10万円の場合、得られるリターンは1000円となります。
これが投資金200万円の場合だと、リターンが20000円となります。元手の大小によって、ここまでの差が生まれますので、まずは十分お金を貯めて、投資の準備を行うことが肝要です。
投資は「魔法」ではないので、ある程度、下積みをする時期も必要ですよ。
投資の原則はハイリスク・ハイリターン!
投資の大前提となるルールは、「ハイリスク・ハイリターン」です。
大きなリターンを狙う場合、それに見合ったリスクが発生します。FXや新興企業の株式がこれに当たりますね。
逆に、リスクが低い分、ローリタンとなるものは債券や大手企業の株式です。
資産形成を行う場合、元手となる資金が無くなってしまって元も子もないないので、「ローリスク・ローリターン」の投資方法を選択するようにしましょう。
ちなみに、SNSやYouTubeで「簡単に大金を稼ぐことができる!」といって、情報商材の購入やセミナー参加を促してくる人がいますが、
これらのビジネスは「ハイリスク・ハイリターン」の原則を無視しているものであり、大抵の場合、「稼ぐこと」ができません。
甘い話を餌にして、利益を得るのが目的ですので、騙されないよう注意してください。
繰り返しますが、資産形成において、楽に大金を稼ぐということはできません。長期的に、コツコツと資産を増やしていくことが、安定した収益を得るための第一歩なのです。
老後の資産形成に向けておススメの投資方法!
それでは、実際に資産形成でおすすめの投資方法をそれぞれ確認していきましょう。
株式投資
資産形成の代名詞ともいえる株式投資ですが、安定した収益を得るための株式投資は、世間一般で広まっているイメージとは少々異なります。
多くの人は株式投資=売買益(キャピタルゲイン)を狙うことだと思われているのですが、安定収益を狙うには「インカムゲイン」にフォーカスする必要があります。
インカムゲインとは、配当など株主に対して支払われる利子のことです。
株式を保有しているだけで無条件に入ってくる収益ですので、株の発行元の企業が倒産しない限りはずっと得ることができます。
東証1部上場企業の配当利回りを抜粋して見てみましょう(日本経済新聞より抜粋)
日産自動車 5.91%
キヤノン 5.03%
オリックス 4.70%
住友商事 4.68%
JT 5.46%
現在の普通預金の利回りと比べて、圧倒的に数値が高いことが分かりますね。
仮に、キヤノンの株を200万円分購入した場合、年間に受け取る配当は200万円×0.0503=100,600円となります。
このままの利回りで推移する仮定すると、10年間保有すれば元本分を回収することができます。
株式自体の資産価値もありますので、10年経てば約2倍の額に資産が膨れ上がることになります。
配当で得た収益をさらに投資へ回せば、年間に受け取る配当額も更に大きくなるので、追加投資していく姿勢をもつことも大切です。
ここで注意して頂きたいのが、キャピタルゲインの誘惑に駆られて、途中で購入した株式を売却しないということです。
一度購入した株式を配当で元がとれるまで保有し続けることが安定収益に繋がります。
何度も繰り返し売却してしまっては、配当を受け取るタイミングを逃してしまいます。
その企業が倒産の危機など緊急事態に直面したときは例外ですが、それ以外は株価の上下に惑わされず、保有し続ける姿勢を貫くようにしましょう。
不動産投資
株式投資と並んで、資産運用で根強い人気を誇っているのが不動産投資です。不動産投資の場合、資産が目に見える形で見えるため、運用する側も安心感を得ることができます。
不動産投資には、マンションを一棟購入して運営するスタイルとマンションの1室を購入して賃貸に出すスタイルに大きく分かれます。
最近では、後者の1室を運営するスタイルが人気を博しています。
ただ、老後の資産を安定して構築するには、マンション1室だけだと不十分です。
最初はマンション1室の投資から始めるのもありですが、そこで投資を終えずに他の物件もどんどん購入していく必要があります。
マンション一棟を購入する場合、投資額がかなり大きくなりますので、多くの方が銀行からの融資を受けることになります。
最初は、マンション運営で得た利益をローンの返済に充てることになりますので、純粋に地震の利益としてプラスで残るには時間を要することになりますね。
マンション運営の状態によりますが、年平均の利回りが10%ほどで約10年間かかります。
この10年間を長いとみるか短いとみるかは個人差がありますが、10年経ってしまえば、あとは自動で収入が入ってくるシステムが出来上がるわけですので、多少は我慢しなければなりません。
利回り自体は株式よりも高くなるケースが多いので、時間をかけて投資する価値は十分にあります。
マンション運営を行う場合、「物件の立地」が非常に重要になります。
立地次第で、空室率が異なるほどです。やはり、「都心部にある」ことと「駅から近い」ことが住居者が増えやすい条件です。
交通の便が悪く、人口の規模が小さいエリアでマンション経営を行っても、中々人が集まりません。
上記の条件は、マンションの内装以上に重要なものですので、マンション購入する際は必ず押さえるようにしてください。
国債への投資
投資へ回せる資金が数千万~億円単位で用意できる場合は、国債への投資もおすすめです。
国債は数ある金融商品の中で、最もリスクが低いものです。
その分、利回りも低いのですが、国が潰れない限りは利子を確実に得ることができます。
ただ、日本の国債は、他国の国際と比べて利回りが格段に低いのでおすすめできません。
先進国でかつ利回りの高い国債は、アメリカ国債です。2019年3月時点で、米国債(10年)の年利回りは2.758%となっています。
アメリカが潰れるということは到底想定できませんので、着実に資産を増やしていくことができます。
ここまで条件のよい金融商品にも関わらず、日本の金融機関では、米国債が大々的に売られていません。
これには訳があって、米国債の販売は金融機関が手数料を得られないため、旨味が乏しい商品であるためです。
手数料収益は、金融機関の収益源として大部分を占めますので、手数料が得られない米国債は避けられる傾向にあるので。
ただ、投資家サイドから見れば、購入しない手はありません。
対面式の証券会社で米国債を購入しようとすると、あの手この手で投資信託など他の金融商品に誘導しようとしてきますので、勧誘の恐れがないネット証券での購入がおすすめですよ。
まとめ
老後に向けた資産運用は、現役世代のうちから地道に行っていくことが大切になります。
様々な運用方法がありますか、老後の資産づくりの場合、「ローリスク・ローリターン」のスタンスで投資していくことをおすすめします。
元手となる資産が無くなってしまっては意味がありません。着実に、安全に老後の資産をつくっていく姿勢を貫くようにしましょう。