2019年10月に消費税が8%から10%に増税され、いろいろと混乱が続いている日本経済。
私たちの国の税金は、世界の国々と比較して高いのか低いのか、気になる方も多いのではないでしょうか?
今回は、世界の国々と日本の税金を徹底比較。
消費税、所得税そして自動車税など、いろんな種類の税金をリサーチします!
Contents
世界の中で税金が高い国はどこ?
まずは、世界の中で税金が高い国を見ていきましょう。
日本の消費税は、17年ぶりに8%から10%へと増税されました。
2%の増税でも、税金が高いと感じる方が大多数だと思いますが、世界の中には、驚くほど税金の高い国があるのです!
以下に、世界の中で消費税率が高い国をランキング形式で紹介します。
>消費税の高い国ランキング
以下に掲載しているのは、全国間税会総連合会が平成30年4月に発表した「世界の消費税」を表した一覧表です。
消費税が高い国ランキング
第1位 | 27% | ハンガリー |
第2位 | 25% | クロアチア スウェーデン デンマーク ノルウェー |
第3位 | 24% | アイスランド ギリシャ フィンランド |
第4位 | 23% | アイルランド ポーランド ポルトガル |
引用元: 全国間税会総連合会 世界の消費税 平成30年4月版
ご覧いただくとわかるとおり、消費税が一番高い国はヨーロッパのハンガリーで、消費税率は驚きの27%!上位4位までの10ヶ国を、すべてヨーロッパの国々が占めており、東欧そして北欧が特に消費税が高いことがわかります。
北欧諸国は、世界の中でも特に福祉や教育が発展している地域で、国民に様々な公共サービスを提供するために、高い税金がかけられている状況です。
デンマークは、世界でもっとも幸せな国にも選ばれたことがある国で、北欧諸国の国民は、税金が高くても幸せだと感じているようです。
それだけ、社会保障が手厚いということが、国民の幸福度に反映されているのでしょう。
世界の中で税金が安い国はどこ?
前項のランキングで、世界の中で税金が高いのは、ヨーロッパの国々であることがわかりました。
特に世界の中でもっとも税金が高い国ハンガリーでは、日本の3倍近い消費税が課税されていることがわかります。
続いては、世界の中で税金が安い国を見ていきましょう。
>消費税の安い国ランキング
消費税の安い国についても、先ほどと同じく 平成30年4月版に行われた 「全国間税会総連合会」の世界の消費税を参考にしています。
消費税が安い国ランキング
第1位 | 5% | 台湾 カナダ ニウエ |
第2位 | 6% | マレーシア |
第3位 | 7% | シンガポール タイ パナマ |
第4位 | 7.5% | バハマ |
第5位 | 7.7% | スイス |
第6位 | 8% | 日本 |
引用元: 全国間税会総連合会 世界の消費税 平成30年4月版
※上記の表では、平成30年4月時点での調査ですので、日本の消費税は8%で表示されています。
消費税が安い国ランキングは、1位が3ヶ国同時にランクインしましたが、上位10ヶ国のうち半分の5ヶ国をアジアの国々が占めています。
1位にランクインした、台湾、カナダ、ニウエの3ヶ国は、日本の消費税の2分の1という税金の安さです。
世界の国々と比べて日本の所得税は安いの?
消費税が一番安い国は台湾で、日本の消費税も実は世界の国々から比べると安いということがわかりました。
では、所得税についてはどうでしょうか?
日本は累進課税制度を導入しており、所得が高ければ高いほど税率が上がる仕組みになっています。
先進各国についても、おおむね累進課税制度を導入している傾向ですので、所得税は先進国と比較してみることにします。
>日本の所得税は先進諸国に比べると安い
以下は、国税庁のホームページに掲載されている世界の主要先進国と日本の所得税及び住民税の比較です。
引用元: 国税庁による税の国際比較より
この表を見るとわかるとおり、日本はアメリカに比べるとやや所得税や住民税が高いようですが、イギリス、ドイツ、フランスなど、他の先進各国に比べると所得税・住民税共に安いということがわかります。
特に年収1000万円以上のグループでは、その違いが顕著で、イギリスに比べると日本の所得税や住民税は半分以下ということです。
また、所得が500万円以下の低所得層については、さらに税金が安くなっていることがわかります。
いろんな種類の税金がありますが、消費税率、所得税、住民税の3種類については、世界の国々と比較すれば、日本はまだまだ安いということです。
>日本が圧倒的に高いのは自動車税
それでは、日本は世界的に見て、どの種類の税金も安いのでしょうか?
残念ながら、その答えはNO!です。
以下に、日本自動車工業会による車体課税の国際比較のグラフを掲載します。
引用元:日本自動車工業会
このグラフをご覧いただくとわかるとおり、日本の車体課税はイギリスの2.4倍、ドイツの約2.8倍とかなり高い税率になっていることがわかります。
アメリカに比べると、その違いはなんと31倍もあり、日本の自動車が以下に税金が高いのかということがわかります。
軽自動車については、フランスとアメリカには負けますが、イギリス、ドイツよりは税金が安いようです。
国によって排気量で課税される仕組みだったり、日本のように燃料の使用量で課税される仕組みだったりしますので、多少課税方法に差はあります。
しかしながら、それを差し引いたとしても、日本の自動車税はあまりにも高すぎます。
もう一点考慮していただきたいのは、ヨーロッパの場合は、これ以外にガソリンにかかる税金が日本より高いということです。
実際に車を運転する人が負担する税金は、車の使用率によっては、ヨーロッパの方が高くなるかもしれません。
まとめ:日本の税金は種類によっては世界の国々より安い
日本の税金と世界の税金を、消費税、所得税、そして自動車税をメインに比較してみました。
日本の消費税と所得税は、世界の国々に比べると安いことがわかりました。
一方、自動車税については、世界の国々と比べてかなり高いことが判明しました。
私たちの生活と密接な関わりを持つ税金。
徴収された税金は、国民の暮らしを向上させるために使われているはずです。
世界の国々の中には、台湾のように消費税が大幅に安い国もありますが、税収が少ない分、台湾はそれほど公共の福祉や道路の整備などが発展していないという側面もあります。
税金が高いか低いかを見るだけではなく、納めた税金によって国民が国から受けられるサービスの質や量を知ることも重要です。
今回ご紹介した世界と日本の税金のデータを比較して、本当に国民が幸せと感じるために、何が必要なのかを考えてみるとよいかもしれません。
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