ニッセイ日経225インデックスファンドは手数料が割安で手軽に売買することができる投資家に人気のファンドです。
今回はニッセイ日経225インデックスファンドはどのような投資信託であるのか?
その魅力を考察していきたいと思います。
また併せて、ニッセイ日経225インデックスファンドの投資効率についても分析していきたいと思います。
Contents
ニッセイ日経225インデックスファンドの基本スペック
ここでは多くの投資家が購入している、ニッセイ日経225インデックスファンドの基本スペックをご紹介していきます。
名称 | ニッセイ日経225インデックスファンド |
投信会社 | ニッセイアセットマネジメント |
単位型or追加型 | 追加型 |
国内or海外 | 国内 |
投資対象資産 | 株式 |
備考 | インデックスファンド |
ニッセイ日経225インデックスファンドの特色は以下になります。
≪日経平均株価に連動≫
ニッセイ日経225インデックスファンドは日経平均株価に連動させることを目標とし、同指数に採用されている銘柄のなかから200銘柄以上に投資しています。
ニッセイ日経225インデックスファンドの人気の秘密
ここではニッセイ日経225インデックスファンドの人気の秘密を解析していきたいと思います。
日経平均株価を上回る運用実績
上図はニッセイ日経225インデックスファンドの基準値と日経平均株価指数を比較した表です。
ニッセイ日経225インデックスファンドは日経平均株価以上のリターンを上げていることがわかります。
よって、ニッセイ日経225インデックスファンドに投資することで日経平均株価に投資するよりも高いリターンを得ることができることがわかります。
≪ニッセイ日経225インデックスファンドが日経平均株価以上のリターンを上げている理由≫
日経平均株価は配当金なしの株価のみで算出されています。
これに対しニッセイ日経225インデックスファンドでは投資している銘柄から実際に配当金を得ることが可能です。
よって、信託報酬(運用管理費用)を差し引いた後でも、日経平均株価以上のリターンを上げることが可能になります。
割安な手数料体系
ニッセイ日経225インデックスファンドは売買手数料のかからないノーロード・ファンドです。
よって、気軽に短期売買でも活用することができます。
ま、信託報酬も最安値レベルの0.27%に設定されているため長期投資にも活用することができる手数料体系になっています。
見てきたようにニッセイ日経225インデックスファンドは日経平均株価以上のリターンを上げているうえに手数料が割安なため投資家に人気が高いファンドであることがわかります。
ニッセイ日経225インデックスファンドに潜む3つのリスク
ニッセイ日経225インデックスファンドは手軽に活用することができることで人気の日経平均株価連動型のインデックスファンドです。
一見優良ファンドのように見えるニッセイ日経225インデックスファンドにも、実際にはリスクが潜んでいます。
ここではニッセイ日経225インデックスファンドに潜む3つのリスクをご紹介していきます。
日経平均株価が調整局面入りしている
テクニカル的に見ると、日経平均株価は中期(3ヵ月~1年)で調整局面入りしていることがわかります。
ⅰ.高値更新できない日経平均株価
上図のようにダウは直近高値を更新し、上昇相場継続への強い意志を見せつけています。
比較して、日経平均株価は2018年10月の高値を更新することができませんでした。
よって、日経平均株価はダウと異なり、調整局面に突入している可能性が高いといえます。
ⅱ.三尊天井形成
日経平均株価の週足チャートの緑色で囲んだ部分を見るとわかるように、日経平均株価は強い売りサインである三尊天井を形成しました。
よって、テクニカル的に高値更新ができない限り日経平均株価は「売り」サインということになります。
ⅲ.一目均衡表から見た日経平均株価
日経平均株価を一目均衡表で分析すると、変化日(青の部分からピンクの部分に変わる場面)で雲(ピンク色の部分で強い上値抵抗)の下に株価が押し込まれていることがわかります。
よって、一目均衡表から分析した日経平均株価も「売り」サインが点灯しているということになります。
見てきたように、ニッセイ日経225インデックスファンドが連動する日経平均株価が調整局面を迎えています。
現段階でニッセイ日経225インデックスファンドに投資することはリスクが高いということができます。
組入銘柄は低配当銘柄が多い
上記はニッセイ日経225インデックスファンドの組入銘柄トップ10です。
個人的な感想として、テクニカル重視銘柄選択かつ値嵩株に強く依存している銘柄構成であると感じました。
≪組入銘柄トップ10の配当≫
ファーストリテイリング | 0.75% |
ソフトバンクグループ | 0.87% |
ファナック | - |
東京エレクトロン | 2.73% |
KDDI | 4.16% |
ダイキン工業 | 1.21% |
京セラ | 2.49% |
テルモ | 0.9% |
信越化学工業 | 2.06% |
リクルートホールディングス | 0.83% |
ニッセイ日経225インデックスファンドの組入銘柄はKDDI以外は配当が低い銘柄ばかりであることがわかります。
日経平均株価以上のリターンを上げている理由が配当金なのですから、もう少し高配当の銘柄に比重を置いたほうがリターンは上がると考えられます。
個人的に「よくここまで低い配当の銘柄を集めたなぁ…」と感心するほどの配当の低さです。
また、天井を打って調整局面に入っている銘柄を組入銘柄トップ10に組み入れている理由が理解できません。
テクニカル重視で銘柄の組み入れを行っているのであれば、一番重要な「天井判断」を間違うような銘柄選択はすべきではないといえます。
ニッセイ日経225インデックスファンド自体も調整入り
上図はニッセイ日経225インデックスファンドの週足チャートです。
下記の理由から、調整局面入りが濃厚であると分析します。
≪ニッセイ日経225インデックスファンドが調整局面入りしたと考える根拠≫
- MACDが売りサイン
- 一目均衡表では雲の下に押し込められている
- 三尊天井を形成している
また現在はトレンドがはっきりしていない移動平均線ですが、移動平均線の向きが明確に下降を始めてしまった場合、下落トレンド入りが明確かつ長期にわたる可能性が高くなります。
よって、現在多くの売りサインが点灯しているニッセイ日経225インデックスファンドを購入することは投資リスクが高いということができます。
ニッセイ日経225インデックスファンドの投資効率は?
ニッセイ日経225インデックスファンドの投資効率は設定来の年率リターンが9.29%となっており好成績を上げていることがわかります。
しかし以下の点でニッセイ日経225インデックスファンドの投資効率に疑問点が存在します。
類似ファンドと比較した投資効率
ニッセイ日経225インデックスファンドの投資効率を類似ファンドの投資効率と比較すると、特別高いリターンを上げているとは言えないことがわかります。
特に短期でのリターンは半分以下と、類似ファンドと比較した場合、投資効率が悪いことがわかります。
年々下がる投資効率
ニッセイ日経225インデックスファンドの投資効率は設定来の年率リターンが9.29%になっています。
しかし直近2年は5.78%、直近一年ではなんとマイナス運用の-2.78%です。
日経平均株価が底値からおよそ3倍にもなった現時点で日経平均株価連動型のファンドに投資するとリターンが下がるのは当然のことといえます。
まとめ
今回はニッセイ日経225インデックスファンドの特徴や投資効率をご紹介してきました。
日経平均株価が調整局面を迎えている場面で日経平均株価に連動するインデックスファンドを購入する理由はないといえます。
またニッセイ日経225インデックスファンドは短期での運用実績が低いため、短期回しが必要である現在の日経平均株価投資には不向きなファンドであるといえます。
よって、手数料が割安でお手軽な225投資ができるといったことに飛びつくことなく、しっかりとファンドを厳選し、高いリターンを上げていくことが重要であるといえます。