借金と金利の関係について!金利の上限を定める利息制限法についても理解しよう。
借金と金利の関係について!金利の上限を定める利息制限法についても理解しよう。

お金を借りると、借りた借金に対する利息が発生します。

借金の利息には決められた金利があり、その上限が法律で定められています。

 

お金をうまく借りるためには、この利息上限を知っておくことが重要です。

また、グレーゾーン金利が適用されると、利息が減額される可能性もあります

 

今回は、借金をするときに知っておきたい「利息」の法律を解説するとともに、借金の返済額を減らすためにできる対策を紹介します。

 

借金の利息とは?

借金には、お金を借りるときに発生する計算レートとして、「金利」があります。

この金利は、1年あたりの利率を表しており、お金を借りた人がどれぐらいの利子を払わなければならないかを示しています。

 

例えば、100万円を金利5%で借金した場合は、借りた人が払うべき利子は50,000円になります。

一方、利息とは、お金を貸した側から見た利子のことで、借金の元本に追加して借りてから受け取るお金のことを指しています。

 

お金を貸した側(金融機関)→利息を受け取る

お金を借りた側(借金をした人)→利子を払う

 

ということです。

 

借金の利息には上限がある

借金の利息には、法律で定められた上限があります。

というのも、利息があまりにも高いと借金をする側は最初から返済することができないため、消費者金融などが法外な利子をつけるのを防ぐために、国が法律で禁止しているのです。

 

借金の利息上限は元本金額の大きさで変わる

銀行や消費者金融などの金融機関から借金する場合、年間の金利は、最大20%以下と定められています。

つまり、20%を超える金利で利息を回収するような金融機関は、違法金利で刑事罰の対象になるということです。

 

借金の利息上限を決める法律は2つある

金融機関から借金をする際に上限を決める法律は、利息制限法と出資法という2つ法律があります。

二つの法律には、それぞれ決められた利息上限と罰則規程が設けられています。

 

出資法

出資法の場合は、金融業者から借金する際の上限金利は、20%と定められています。

一方、出資法で個人から借金をする場合は、上限金利が最大109.5%となっています。

 

出資法に違反すると刑罰の対象となりますので、こちらの方がより実効性の高い法律と言えます。

 

利息制限法

利息上限法では、元本の金額に応じて、上限金利が異なります。

 

・元本の金額が10万円未満 年20%

・元本の金額が10万円以上から100万円未満 年18%

・元本の金額が100万円以上 年15%

 

最大金利は20%で、10万円未満の借金の方が金利が高いので、借金が増える可能性が高くなります。

 

<利息制限法の罰則について>

”金銭を目的とする消費貸借における利息の契約は、その利息が次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める利率により計算した金額を超えるときは、その超過部分について、無効とする。”
(「利息制限法」より引用)

 

利息制限法には、出資法のような刑罰がないのが特徴です。

 

グレーゾーン金利で減額される可能性も

貸金法が改正されたのは2010年のことで、それ以前の上限金利は29.2%と、現行の法律上限よりも9.2%も高い利率でした。

貸金法と利息制限法の上限金利にはかなり差があり、例えば同じ100万円を借金した場合には、

 

<利息制限法>

 100万円x15%=15万円(年利)

<貸金法>

 100万円x 29.2%=29万2000円(年利)

 

と借金の金額が2倍近く増えることになります。

この2つの借金の差額を「グレーゾーン金利」と言います。

 

<グレーゾーン金利>

29万2000円ー15万円=14万2000円(年利)

 

貸金法以前に借金をした人は、利息を払いすぎている可能性があります。

このグレーゾーン金利に当たる部分は、過払い分として返還請求できますので、専門家に相談してみましょう。

 

借金の利息相場はどれぐらい?

どの金融機関から借金をする場合でも、利息制限法が適用されます。

そのため、利息は最大20%となっており、それを超える金利でお金を借りなければならないということはありません。

 

もし、20%を超える高い金利で利息を請求されることがあれば、いわゆる「闇金」である可能性が高いので、そういった業者を利用するのはやめましょう。

借金の利息相場は、カードローンや住宅ローンなど、借りる内容によって異なります。

 

貸付金額の多い住宅ローンなどでは、基本的に金利相場が低めに設定されています。

逆に貸付金額が少ないカードローンの場合は、金利相場はやや高めとなっています。

 

消費者金融の平均利息

消費者金融から借金する場合の平均利息は、金利4%~18%が相場です。

消費者金融からカードローンで借金する場合の利息については、借金を申し込んだ人の属性や信頼度によって変わるため、金利の幅が広く設定されています。

 

属性や信頼度が低い人が借金をする場合は、利息が高くなり、借金が増える可能性が高いといえるでしょう。

新規で申し込む場合は、上限金利最大18%程度で設定されることが多いようです。

 

過去に借金をして完済した人は信用度が高いので、その分金利が減って、支払う利息も減額できるようになります。

 

リボ払いの平均利息

リボ払いの利息とは、キャッシングを利用したときに支払う利息のことです。

借りている金額にリボ払い利息をかけ、日割り計算するのが一般的です。

 

毎月の利息=(手数料率x利用残高÷365日)x30日

 

リボ払いの平均利息は、現在15%前後で推移しています。

利息上限は20%となっていますので、金融機関によっては最大20%の利息がつく可能性があります。

 

遅延損害金の平均相場

遅延損害金とは、債務不履行の際に請求される損害賠償金のことです。

遅延利息とも呼ばれますが、平均相場は5%となっています。

 

消費者契約法によると、遅延損害金の利率上限は元本の14.6%と定められています。

 

借金の返済額を減らすためにできること

ここまで借金をする場合の利息上限や、それぞれのローンごとに利息の平均相場を見てきました。

最後に、借金の返済額を減らすためにできる具体的な対策をお伝えします。

 

利息を考えて返済計画を立てる

まず、個人としてできることは、利息を考えて返済計画を立てるということです。

借金の元本を減らすことが、借金返済のために一番大切なことです。

 

というのも、借金の利息は残っている元本の金額によって決まるため、元本を減らせば、利息の返済額を減らすことができる仕組みになっているからです。

具体的には、

 

・固定費を減らして月の返済額を増やす

・ボーナスなどを利用して一時的にでも良いので繰り上げ返済を行う

・返済期限を守って「遅延利息」の発生を防ぐ

 

などの方法があります。

 

債務整理で借金そのものを減額する

これ以上生活を切り詰めるのは難しい債務者の場合は、借金の元本そのものを減額できる「債務整理」を行うことをおすすめします。

債務整理とは、法律家に依頼して借金そのものを減額できるような手続きを取ることです。

 

債務整理には3つの方法があり、手続きとしては「任意整理」「個人再生」「自己破産」があります。

借金をした人と金融機関の間で行う「任意整理」で借金を減額するという方法がもっとも一般的です。

 

まとめ

借金をするときに知っておきたい「利息」の法律と、借金の返済額を減らすためにできる対策を紹介しました。

借金をする場合は、利息の仕組みを理解し、返済額がどれくらいになるかを計算しておく必要があります。

 

任意整理については、個人で手続きを行うことも可能ですが、弁護士や司法書士などに相談する方がスムーズに行えます。

借金で困ったときには、法律家に相談して早めに解決しましょう。

 

 

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皆さんの祖父母世代は、銀行にお金を預けているだけで金利が10%、親世代は7%がつきました。

今は、0.01%しかつきません。

資産が倍になるまでの年数は、10%であれば7.2年。 7%だと10.2年。

今の日本の、0.01%だと6932年かかります。

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