ジュニアNISAとは?特徴と仕組み、メリット・デメリットを解説!

「ジュニアNISA」をご存知でしょうか?

 

未成年を対象にした、将来へ向けての資産形成を手助けするための制度で、子どもでも大人と同様に売却益に対し税金がかからないなどの優遇措置を受けながら資産の形成が行えます。

2023年までの期間限定ながら、メリットの大きい制度です。

 

今回は、ジュニアNISAとは何か、その特徴と仕組み、メリット・デメリットなどをわかりやすく解説します。

この制度について詳しくないティーンの方や親御さん向けに平易な解説に努めますので、この記事でしっかり理解を深めていただけると幸いです。

 

ジュニアNISAとは?

ジュニアNISAについて知るためには、まずは「NISA」について知る必要があります。

 

NISAとは、2014年1月から始まった、個人投資家向けの税制優遇制度です。

株式投資などを活用した資産形成や、資産運用の普及を促すため、金融庁バックアップのもとでスタートしました。

 

簡単に言えば、売却益に対して一定の期間・金額の範囲内で非課税となる制度です。

2014年に始まり、少額からでも投資が始められたり、一定の売却益に対して一定の期間税金がかからないというメリットによって人気となりました。

 

そして2年後、未成年を対象にした「ジュニアNISA」制度がスタートしました。

これは0〜19歳の若者を対象とした税制優遇制度であり、目的としては少額投資や資産形成を19歳未満の若者を対象にスタートできるようにするための制度という側面があります。

 

ジュニアNISAの仕組みとは?

概要を理解して頂いたところで、細かい仕組みや要件について見ていきましょう。

 

まず、対象者は「日本国内在住の0歳から19歳までの未成年」で、対象となる商品は「上場株式・公募株式投資信託・ETF(上場投資信託)・REIT(不動産投資信託)」などです。

非課税となる期間は最長5年間で、売却益の枠としては、1年間で80万円、5年間で400万円までとなっています。

 

未成年対象の制度ではありますが、子どもが自身で投資や資産運用を行うことはできない仕組みとなっています。

名義はもちろん子どものものを使用するのですが、実際に投資や運用を行うのは、あくまでも大人です。

 

基本的には親権者や親が運用管理者となり、祖父母や実親、親権者が未成年者へ資金を拠出し、上場株式や投資信託などの資産に投資・運用していきます。

 

ジュニアNISAを始めるには口座開設が必須

ジュニアNISAを始めるには、口座を開設する必要があります。

子ども1人につき1つまで開設が可能で、口座の管理・運用に関しては実親や親権者に任されることとなります。

 

この制度では、口座開設者本人は口座の管理ができない、というのが特徴的です。

また、口座の中にあるお金(収益)に関しては、子どもが18歳になるまでは原則的に出金出来ず、引き出すということは口座を廃止するか、税金がかかることを容認することとイコールになってしまい、それでは意味がなくなってしまいます。

 

「3月31日に18歳である年の1月1日以降」から、引き出すことが可能となります。

 

ジュニアNISAのメリットとは?

この制度のメリットとしては、以下のようなものがあります。

 

・子どもに対して投資や資産形成に対する意識を与えることができる

・子どもの教育資金に活用でき、運用次第で資金を大きく増やせる可能性がある

・税金がかからずにロールオーバーが可能

 

子どもに対して投資や資産形成に対する意識を与えることができる

日本の教育制度の中では、「お金の話」はタブーなのかというくらいほとんど触れられることはありません。

「納税は義務」とか、世界規模の経済評価グラフを眺めるくらいが関の山で、目の前のお金をどう稼ぐか、どう活用するかについての教育はほとんど行われることがありません。

 

この制度を活用することで、早い段階から子どもへ投資や資産形成に対する意識を植え付けることが可能となります。

将来重要になってくる投資や資産運用に関して、若いうちから当事者意識を持った教育を行うことが可能になります。

 

もちろん、運用次第で資金を大きく増やせる可能性もあります。

 

税金がかからずにロールオーバーが可能

また、ジュニアNISAは5年間の非課税ですが、期間が終了する際、金融商品を時価で課税口座(課税未成年口座)に移すか、翌年の非課税投資枠に移動させる「ロールオーバー」が行えます。

 

ジュニアNISAのデメリットとは?

さて、メリットがあればデメリットもあるのが世の鉄則ですね。

デメリットとしては以下のようなものが挙げられます。

 

・一度口座を作ってしまうと金融機関を変えられない

・口座のお金は18歳になるまで引き出すことができない

・親や祖父母が与えた元手に贈与税がかかる

・配当金・分配金は「株式数比例配分方式」にしないと税金がかかる

・2023年に制度が終了する

・元本割れのリスクが避けられない

 

変更・引き出しなどの自由度は低め

成人NISA口座は1年に1回まで金融機関の変更が認められているのに対し、ジュニアNISAは一度口座を開設してしまうと金融機関の変更が一切出来なくなる、というデメリットは大きいです。

口座開設前に慎重な検討が必要です。

 

また、18歳になるまでお金を出金できないのもデメリットです。

出来なくはないですが、18歳未満で出金や口座の廃止を行うと本来税金がかからないはずの売却益や配当金に税金がかかってしまいます。

 

例外として災害等の発生時に限り、税務署の承認を受けて非課税でお金を出すことが可能です。

 

税金の心配が全くないわけではない

また、あくまでも税金がかからないのは配当金や売却益であって、「元手」となる親や祖父母の用意した資金は、子どもに対する贈与税の対象となる点にも注意が必要です。

また金融商品から得た配当金・分配金は「株式数比例配分方式」で各証券口座に振り込まれるようにしないと課税対象になります。

 

2023年12月で制度が終了する

2023年12月末で制度が終了すると言うのも大きなデメリットです。

 

2019年現在から始めても、5年間ギリギリ間に合うかどうかの投資期間しか持てないことになります。

これから始める場合は、刻一刻と制度の終了が迫っていて時間が経てば経つほどメリットが目減りしていくことを前提に投資計画を立てるようにしましょう。

 

2023年までの期間限定の制度ですが、20歳になる前に制度が終了する場合は、2024年〜2028年初までの間、期間終了時に持っている株などは「継続管理勘定」へ移し替えることで、20歳になるまで税金がかからず継続的に保有が可能になります。

その間、売却は出来ますが、新規の買い付けは出来ないので注意が必要です。

 

まとめ

以上、ジュニアNISAの仕組みや特徴、メリット・デメリットに関して一通り説明しました。

様々な制限があったり、20歳まで継続して税金がかからずに資産を保有できるメリットがあったりと、この制度の「個性」を一通り理解していただけたのではないでしょうか。

 

2023年12月末に制度が終了することも、初めて知ったと言う方は多いのではないでしょうか。

利用を検討している場合は出来る限り早めに始めるべきですが、2023年12月末までの投資となることを考慮して、十分なメリットが見込めるかは検討した方が良さそうです。

 

また、この制度は投資である以上、元本割れのリスクを抱えていることも忘れてはいけません。

冷静に検討しつつ、始めるのならば早めに行動するのが確実と言えるでしょう。

 

 

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