以前よりも住宅取得年数が下がっている中で、新築のマンション価格は上がり続けています。
新築マンションの人気は集まっていることに変わりはありませんが、一方でリーズナブルな価格で購入できる中古マンションにも注目したいところです。
そこで今回は、中古マンションの物件の選び方について5つのポイントに絞って紹介します。
マンションへの引っ越しや投資を考えている人は、ぜひ一読してください。
Contents
中古物件のメリット
中古マンションなどの物件にはいくつかのメリットがあります。ひとつは、「リーズナブルな価格で購入できること」です。
新築マンションよりも安い価格で購入できるので、購入できる選択の幅を広げられます。
もうひとつは、希望する物件を内覧できることです。建物の状態や部屋の広さなどを自分の目で確かめられるため、安心して購入できます。
一方で、事故物件を購入してしまうリスクや、適正な価格でないマンションを購入してしまうリスクなどもあるので気をつけましょう。
購入するときにはおさえておきたいポイントを確かめておくことで、快適に暮らすことのできるマンションを選べます。
物件を探す前にしておきたいこと
物件を探すときには、以下の2つのことをしておきましょう。
購入目的をはっきりさせておく
物件を購入するときには購入目的をはっきりさせておきましょう。
「家族が増えたので購入したい」、「職場に近いところに引っ越しをしたい」、「環境のよいところに住みたい」などさまざまです。
購入目的によって、求める部屋の大きさや住みたい地域が異なります。自分の購入目的に合わせたマンションを選べるようにしておきましょう。
投資目的で物件を購入する場合は、部屋の大きさや地域の環境に加えて、利回りについても調べておきましょう。
物件価格を確認する
中古マンションを探すときには、住む予定の都市の適正価格を確認しておくことも重要です。
中古マンションの価格が高すぎる場合には、大きな損をしてしまうことがあります。
一方、価格が安すぎる場合についても事故物件や何らかのトラブルを抱えている場合があるでしょう。
後悔しないためには、購入前にできるだけたくさんの情報を集めることが大切です。
中古マンションを選ぶときの5つのポイント
中古マンションを探すときには以下の5つのポイントをおさえておきましょう。
管理組合を確認する
最初に確認しておきたいのは管理組合です。
特に、管理組合の財務が優良なマンションを探すことをおすすめします。
財務状況が悪い場合には、修繕積立金が大きく不足する可能性があるので注意しましょう。
その中でも、以下の項目については必ず確認しておきましょう。
・駐輪場や駐車場の整備は行き届いているか
・エントランスなどの共用部分はちらかっていないか
・建物の壁に亀裂などはないか
・騒音や強風などはないか
購入前には、遠慮せずに不動産会社に相談してみるのもおすすめです。
周辺環境をチェックする
中古マンションを選ぶときには周辺の環境を確かめておきましょう。
具体的な項目は以下のとおりです。
・駅からどのくらいの距離があるのか
・周辺に大型の商業施設はあるのか
・近くに信頼の置ける病院はあるのか
・どういったスーパーマーケットがあるのか
上記のうち特に注意しておきたいのは、駅からの距離です。
マンションの特性として立地のよさがあります。
駅から近いマンションほど価格が落ちにくいので、資産価値を落とさないためにも距離はきちんと調べておきましょう。
駅からの距離の理想は、徒歩7分以内です。
また、子どものいる家族については、近くに保育園や幼稚園があるのか、小学校や中学校はどのくらいの距離にあるのかを確かめておくことも大切です。
周辺環境を確かめるときには、現地で直接確かめることが大切です。
その際には、昼間だけでなく夜間の時間帯の環境を確かめておくようにしましょう。
昼間は人通りが多いものの、夜間になると人が少ない地域があります。
さらに、人の流れはあるものの、街灯などが少なく暗く感じる地域などもあるので気をつけましょう。
可能ならば、1回だけではなく、平日や休日、午前や午後など時間や曜日を変えて確かめておくことをおすすめします。
古すぎるマンションは避ける
マンションを選ぶときには建築した年数に気をつけましょう。具体的には、1981年6月以前に建築確認をしたマンションについては、避けることをおすすめします。
理由として耐震基準があります。
1981年6月以前のマンションは、旧耐震基準です。
現在の耐震基準では、震度6でも倒壊しないように建築していますが、旧耐震基準のマンションについては強い地震によって倒壊する恐れがあります。
安心して暮らすためにも新耐震基準のマンションを選びましょう。
また、建物が古い場合には、ローンの控除、不動産取得税や登録免許税の軽減を受けられないというデメリットがあります。
担保価値が低いとみなすことが多く、ローンの借り入れについて制限をかけることがあるので気をつけましょう。
駅から近いなどの理由で古いマンションを購入する場合には、「耐震基準適合証明書」を取っていると住宅ローンが組みやすくなります。
住民をチェックする
物件を探すときには、マンションの住人を確かめておくことが大切です。
そうすることで、快適に過ごせるかを判断できます。
判断の方法として過去にどのような人が購入したのかを不動産会社に聞いてみるのもおすすめです。
また、住人については年齢層をチェックしておくことが大切です。
高齢者の多い場合には、長年にわたって住んでいる人が多いといえます。
そのような場合は、マンションの大規模な修繕よりも今までどおり穏やかに過ごしたいと考えている人が多く、修繕費を有効利用できない可能性があるので気をつけましょう。
新築マンションの建設予定のある地域は避ける
新築マンションが建ち並んでいる地域や、新築マンションの建設予定のある地域については注意しましょう。
理由としては、中古として売り出すときに値崩れを起こす可能性があるからです。
資産価値を下げたくない人は、マンションの建設予定のない人気の地域を選びましょう。
リフォームをした物件についての注意点
中古マンションの中には、リフォームをした物件もあります。
リフォームをしたマンションは、見た目がきれいな上に設備も新しく取り替えているので魅力的に感じますが、物件価格にリフォーム代が上乗せしていこともあるので注意が必要です。
キッチンや浴室などの水回りやエアコンなどの空調設備の交換、壁紙を取り替えた物件については、250~300万円ほど上乗せしていることがあります。
リフォームした中古マンションの購入を検討している人は、リフォームしていないマンションを購入した後に自分でリフォームをすることも検討してみましょう。
一方で、リノベーションについては注意が必要です。
中古マンションの中には、マンションの構造上の理由で壁を取り外すなどの大掛かりなリノベーションを許可しないところもあります。
そのため、リノベーションを計画している人は、あらかじめ不動産会社やマンションの管理会社に相談しておきましょう。
まとめ
中古マンションは、新築よりも価格が安いというメリットがある一方で、事故物件や適正価格ではない物件を購入してしまう可能性があるので気をつけましょう。
管理組合や周辺環境を確認したり、住民の年齢層を確かめておいたりすることをおすすめします。
また、古すぎる物件は耐震に問題があるので注意が必要です。
周辺環境については、昼間だけではなく夜間の時間帯についても確かめておくようにしましょう。
昼間は安全でも夜になると雰囲気が大きく変わる地域もあるので気をつける必要があります。
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