小型株効果とは?大型株より成績がよいというのは本当なのかを割安株効果と絡めてわかりやすく解説する。
Small businessman fighting against big chessman on a big hand with chess board concept

投資の世界では小型株の方が総じて高い成績を残すということが割安株効果と共にアノマリーとしてよく知られています。

今回は小型株効果とはそもそも何なのか?

小型株効果は本当に実在するのか?

小型株効果と割安株効果には何かしらの関係があるのか?

という点についてデータを元にして、わかりやすく紐解いていきたいと思います。

そもそも小型株効果とは?

まず小型株効果の定義については以下野村證券の定義を引用すると、

株式の時価総額が小さい小型株は、大きい大型株よりも収益率が相対的に高くなりやすい傾向にあること。理論的に説明できない相場のアノマリー(経験則)の一種。小型株は市場での注目度が低いため割安に放置されやすく、また今後の利益成長が期待できる株として収益が得られやすいとされている。

 

アホヤン
時価総額??よく聞くワードですが、結局時価総額って何なのですか?

ユッキーチ
時価総額とはな、企業を今購入するとするといくら必要かという数値じゃ。
時価総額は数式としては、以下の数式で表されます。
時価総額 = 株価 ×  発行済株式数
つまり、全ての株を購入するのであればいくら必要なのかというのが時価総額なのです。

ユッキーチ
株式会社とは株を発行する会社じゃからな。全ての株を購入するということは100%オーナーになるということなのじゃ。

つまり小型株効果というのは比較的小さい金額で購入できる企業の方が、購入に大規模な資金が必要となる大企業に比べて、

株価が上昇しやすいと経験則として言われている効果であるということができます。

海外の経済学者Fama and Frenchは小型株は大型株に対して倒産等のリスクが高いので、投資の見返りとしてのリターンも高くなると説明しています。

ユッキーチ
また小型という定義を時価総額にすべきなのか?という議論もあるんじゃ。

 

米国のBERKは小型株の定義を時価総額ではなく、資本や売上高とした場合に小型株効果が確認されるかという点を検証した結果、

時価総額を基準とした場合に比べて、資本や売上高を基準とすると小型株効果が著しく減少したことを示しました。

更に米国市場では同じレベルの時価総額のグループの中においては寧ろ、資本や売上高が高い企業の方が株価が上昇しやすいという結果まで得られたと結論付けています。

今までのことを踏まえて日本株で以下のことを検証していきたいと思います。

  1. 時価総額が小さい企業は本当に株価が上昇しやすいのか?
  2. 同じ時価総額内で資本・売上高が大きい企業の方がパフォーマンスは高いのか?

-コラム-時価総額と資本は何が異なるのか?

アホヤン
ところで、先ほど出てきた資本と時価総額とは結局何が違うんですか?

時価総額は企業をいくらで購入できるかという金額ということをお伝えしました。

一方、資本というのは企業の純資産の部のことを意味します。

純資産

純資産は株主から投資された元々の資本金に企業が毎年の利益を積立る利益剰余金が主な構成要素となっています。

基本的には時価総額は今後企業が稼ぎ出す利益を加味して評価されるので純資産よりも高くなります。

ユッキーチ
つまり、資本(=純資産)は企業が現在ネットで持っている資産額。時価総額は現在の資本と今後の期待を込めて投資家が評価する価格ということじゃな。

よく皆さんが聞くPBRというのは時価総額を純資産で割ることで算出されます。

PBR = 時価総額 ➗ 純資産

基本的には時価総額が純資産を上回るのでPBR>1となるのですが、

投資家が純資産の内容や今後の企業の先行きに疑問を持っている場合などはPBRが1以下に評価され一般的に割安と言われます。

小型株効果の実証検証を紐解く

今から説明するデータは私が所属する証券アナリストのリサーチを基にしたもので1985年〜2006年の日本株のデータを元に検証しています。

 

時価総額・資本・売上高が小さい企業のリターンは確かに高い

まず大元の定義に基づいて、日本株を時価総額・資本・売上の順に第1分位〜第10分位にわけます。

時価総額・資本・売上が大きい順に1→2→3→・・・・→10となっています。

以下のデータは1985年の株価を1とした場合の2006年の株価です。

アホヤン
右にスクーロして頂けるとわかるのですが、時価総額・資本・売上が小さくなるにつれて株価は上昇していますね!

 

1分位
(最大)
2分位 3分位 4分位 5分位 6分位 7分位 8分位 9分位 10分位
(最小)
時価総額 1.11 1.42 1.57 1.25 1.67 1.74 2.55 2.65 4.10 11.73
資本 1.80 1.63 1.70 1.96 2.01 1.97 2.00 2.29 2.81 6.18
売上高 1.86 1.78 1.76 1.73 2.12 2.24 2.23 2.51 2.45 5.2

倒産危機等で異常値がでやすい10分位を排除した上で、わかりやすくグラフにしたものが以下となります。

 

小型株効果の検証

 

 

 

 

 

 

ユッキーチ
うむ。やはりBERKの指摘する通り日本においても時価総額で並べた時が一番顕著で売上高と資本で並べた場合はやはり薄まるな。
売上高と資本金で並べた場合は薄まるとはいっても、やはり小型株のリターンが高いことは日本株でも実証された形となります。

時価総額が同じグループでは売上・資本が大きい企業がリターンが高い

では時価総額のグループを揃えた場合、売上高と資本の大きさリターンにどれだけ影響を及ぼすかを考察していきます。

まずは縦軸に先ほどと同じく時価総額を今度は5分類に分けて1→2→3→4→5の順に並べて、

横軸に売上高を同じく5分類に分けて1→2→3→4→5の順に並べた時の平均年間収益率は以下となります。

平均収益率 売上
1分位
(最大)
2分位 3分位 4分位 5分位
(最小)
時価
総額
1分位(最大) 0.057 0.061 0.047 0.026 0.011
2分位 0.099 0.071 0.044 0.046 0.023
3分位 0.103 0.107 0.075 0.054 0.038
4分位 0.127 0.109 0.101 0.094 0.067
5分位(最小) 0.179 0.162 0.128 0.158 0.227

ユッキーチ
データを見ると基本的に同じ時価総額の分類の中では売上高が大きい企業の方が株価が上昇しやすいことがデータとしてでておるな。
一番時価総額が一番小さいグループは先ほどと同じく倒産の危機がある企業もあり、異常値が出やすいのでほかとは異なる結果となっていますが、
基本的には時価総額が同じグループの中では売上高が高い企業の方が株価が高くなりやすいという効果が出るという、BERKと同じ結果が日本株でも示されました。
次に資本金でも同様のことを検証した結果が以下となります。
平均収益率 資本
1分位
(最大)
2分位 3分位 4分位 5分位
(最小)
時価
総額
1分位(最大) 0.051 0.059 0.057 0.027 0.009
2分位 0.097 0.074 0.052 0.031 0.029
3分位 0.112 0.104 0.067 0.057 0.037
4分位 0.144 0.094 0.090 0.076 0.097
5分位(最小) 0.170 0.136 0.154 0.149 0.245
資本で分類しても売上と同様に、同じ時価総額のグループの中においては資本が大きい方がリターンが高いことが見て取れます。

小型株効果と割安株効果の関係

先ほどの検証によって同じ時価総額のグループ群の中では売上高と資本が大きい方がリターンが高いことが示されました。

では先ほどリターンが高いとされた分類が割安なのかどうかを検証してみましょう。
以下は先ほどの時価総額と資本の大小でわけた25分類のB/Pレシオです。
B/Pレシオ 資本
1分位
(最大)
2分位 3分位 4分位 5分位
(最小)
時価
総額
1分位(最大) 0.551 0.640 0.629 0.536 0.278
2分位 1.114 0.858 0.700 0.501 0.221
3分位 1.416 1.000 0.773 0.534 0.194
4分位 1.675 1.139 0.870 0.607 0.251
5分位(最小) 1.824 1.248 0.996 0.746 -0.621

アホヤン
B/Pレシオとはなんなのですか?

ユッキーチ
PBRの逆数のことじゃ。PBRは小さいほど割安じゃが、B/Pレシオは数字が大きいほど割安じゃぞ!
つまり、先ほどリターンが高いとされた橙色の分類は、各時価総額グループの中で割安な銘柄が多いことに起因すると結論つけることができるのです。

ユッキーチ
同じ時価総額グループの中で資本や売上が大きいグループのパフォーマンスが良いのは、規模よいうより割安なことが要因であるということがいえそうじゃな。

まとめ

時価総額が小さい小型株銘柄のほうが株価が上昇しやすい小型株効果は日本の株式市場でも確認されました。

しかし、同じ時価総額の中では資本や売上高が大きい銘柄の成績が良いことも確認されているが、

結果的にこのような銘柄は同じ時価総額グループの中で割安な銘柄であり割安株効果と結びつけることができます。

総じて、時価総額が低く割安に放置されている企業への投資が高いリターンが見込める結果となりました。

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